• 2024/08/29 掲載

米エヌビディア決算発表後に大型ハイテク株下落、AI熱に冷や水

ロイター

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Noel Randewich Saqib Iqbal Ahmed

[28日 ロイター] - 人工知能(AI)向け画像処理半導体(GPU)大手の米エヌビディアが28日発表した2024年第2・四半期(5―7月)期決算は、第3・四半期の売上総利益予想が市場予想を下回る可能性を示した。これを受けて同社株は時間外取引で6%値を下げ、時価総額は1800億ドル余りが吹き飛んだ。

発表前の市場では、大幅な増益予想が示されて他の大型ハイテク銘柄群に一段高をもたらすとの期待が出ていた。エヌビディア株急落はそうした期待に冷や水を浴びせる徴候となり、他のAI関連銘柄の一角は時価総額が計約1000億ドル消えた。

ブロードコムとアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)の株価がいずれも約2%下落し、マイクロソフトとアマゾン・ドット・コムはともに約1%下げた。

AI半導体需要の急増を背景にエヌビディアの業績は過去数四半期にわたりアナリスト予想のコンセンサス予測を大幅に上回ったことで、投資家の期待は一段と高まり、売上総利益の一層の拡大を見込むようになっている。

IGノースアメリカのJJキナハン最高経営責任者(CEO)は第2・四半期決算について「市場予想を上回ったものの、市場の期待が高すぎるという(最近の)状況を示す1つの情景に過ぎない。市場関係者が満足するほどの業績だったかどうかは分からない」と話した。

AI技術への楽観論は、エヌビディアの爆発的な成長もあって、過去1年間の米株式相場の上昇を後押ししてきた。だが、AI覇権を巡る企業間競争は激しく、マイクロソフトや、グーグル親会社のアルファベットなど大手が既に多額の投資を実施しており、市場では懸念材料となっている。

28日のエヌビディア決算発表後の市場反応がさえなかったことは、歴史的に不安定な時期を迎える市場の地合いに影響を及ぼしかねない。CFRAのデータによると、S&P総合500種指数は第2次世界大戦後、9月は平均0.8%下落し、月間パフォーマンスとしては最悪となっている。

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