- 2024/06/25 掲載
NY市場サマリー(24日)ドル/円下落、利回り横ばい ダウ1カ月ぶり高値
取引終盤、ドル/円は0.1%安の159.65円。序盤には159.94円まで上昇し、4月29日に付けた34年ぶりの高値160.245円に迫った。
バノックバーン・グローバル・フォレックスのチーフ市場ストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は「これまでの実績から、日銀が特定の水準を狙っていないことがうかがえる」と指摘。市場が再び日銀が円安を食い止められるか試している理由については、「金利差がこれほどまで拡大しているときに介入するメリットに懐疑的な陣営が存在するからだ」と述べた。
日銀が13―14日に開いた金融政策決定会合では、物価の上振れリスクが出てきているとして、次回会合に向けてもデータを注視し「目標実現の確度の高まりに応じて、遅きに失することなく、適時に金利を引き上げることが必要だ」との意見が出ていたことが明らかになった。
主要通貨に対するドル指数は0.4%安の105.46。先週には105.91と約8週間ぶりの高値を付けていた。
一方、市場の注目は今週28日に発表される、連邦準備理事会(FRB)が物価目標として重視する個人消費支出(PCE)価格指数に集まる。
物価圧力が緩和していることが示唆されれば利下げ観測が高まる。金利先物は現在、早ければ9月に利下げが実施される確率が70%であることを織り込む水準にある。
ユーロ/ドルは0.4%高の1.0737ドル。それでも6月に入ってから約1%下落している。
英ポンドは0.4%高の1.2690ドル。豪ドル/米ドルは0.2%高の0.6655米ドルとなった。
人民元は1ドル=7.2598元と7カ月ぶりの安値に近づいた。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは6%安の6万0319.00ドル。イーサも6.3%下落して3302ドル。
NY外為市場:[USD/J]
<債券> 国債利回りがほぼ横ばいで推移した。米連邦準備理事会(FRB)の利下げ時期の手がかりを得ようと、週内に発表される経済指標が注目されている。
今週は27日に第1・四半期の国内総生産(GDP)確定値、28日に5月のPCE価格指数が発表される。
エドワード・ジョーンズのシニア投資ストラテジスト、モナ・マハジャン氏は、28日のPCE価格指数発表までは様子見姿勢が続くと予想。
FRB当局者の間では、シカゴ地区連銀のグールズビー総裁が、インフレの一段の低下をなお見込んでおり、利下げへの扉が開かれると指摘。一方、サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は、インフレ率が2%に向かっていると確信するまでは利下げすべきではないとの考えを示した。
金利先物市場では、9月に最初の0.25%ポイントの利下げが行われる確率が61.2%であることが織り込まれている。金利先物が織り込む年内の利下げ回数は約2回。
終盤の取引で10年債利回りは4.251%近辺と、前週21日と比べやや低い水準。月初からは25ベーシスポイント(bp以上下げている。
2年債利回りは4.738%と、前週21日からやや上昇。
2年債と10年債の利回り格差はマイナス48.6bp。
米金融・債券市場:[US/BJ]
<株式> ダウ工業株30種が5日続伸し、1カ月ぶりの高値を付けた一方、ナスダック総合は1%超下落した。FRBの年内利下げを見込み、人工知能(AI)関連株から手を引く一方、一部の出遅れ銘柄をポートフォリオに加える動きが広がった。
S&P総合500種とナスダックは、今年の株高を主導してきたハイテク株への売りに押されて下落した。
半導体大手エヌビディアは6.68%安で3日続落。先週の上昇を受けて利食い売りが出たとの指摘が聞かれた。
台湾積体電路製造(TSMC)の米上場株、ブロードコム、マーベル・テクノロジー、クアルコムなど他の半導体銘柄も3.53─5.7%下げ、フィラデルフィア半導体指数は3.02%安となった。
S&P500の主要業種別指数では情報技術と一般消費財の2セクターが下落。一方、エネルギーが上昇率トップだった。
小型株で構成するラッセル2000は1週間超ぶりの高値を付け、相場上昇の広がりを示した。
ベル・エア・インベストメント・アドバイザーズのマネジングディレクター、カール・ルトビクソン氏は、半導体株を除けば「市場はなおソフトランディング(軟着陸)の基本シナリオを見込んでポジティブに動いている」と述べた。
今週は28日発表のPCE価格指数が最大の注目材料となる。市場ではインフレ圧力の鈍化が予想されている。
メタ・プラットフォームズは、アップルが今月発表したiPhone向けAIシステムにメタの生成AIモデルを組み入れる案を巡り両社が協議したとの報道を受けて上昇した。
米国株式市場:[.NJP]
<金先物> 対ユーロでのドルの下落を好感した買いに反発した。中心限月8月物の清算値(終値に相当)は前週末比13.20ドル(0.57%)高の1オンス=2344.40ドル。
NY貴金属:[GOL/XJ]
<米原油先物> 世界的な需給引き締まり期待や中東情勢を巡る供給混乱への警戒感などを背景に買われ、反発した。米国産標準油種WTIの中心限月8月物は前週末清算値(終値に相当)比0.90ドル(1.11%)高の1バレル=81.63ドルだった。9月物は0. 90ドル高の80.86ドル。
北半球で夏場のドライブシーズンを迎え、燃料需要の拡大期待が広がる中、世界的な需給引き締まり観測が台頭。中東情勢の緊迫化に伴うエネルギー供給混乱リスクへの警戒感も根強く、原油買いの流れが継続した。相場は朝方、前週末までの2週間に6.8%超急伸した後を受けた利益確定や持ち高調整の売りが一巡、再び上値を試す展開となった。
外国為替市場では、堅調な米経済指標やフランス政局を巡る懸念などを受けたドル高・ ユーロ安が一服。ドル建てで取引される商品の割高感が後退したことも原油買いを促した。
米石油協会(API)と米エネルギー情報局(EIA)による週報発表を25、26両日に控え、ガソリン需要の持続的な増加が確認されるかどうかが注目されている。
ドル/円 NY終値 159.59/159.
62
始値 159.49
高値 159.81
安値 159.33
ユーロ/ドル NY終値 1.0732/1.07
36
始値 1.0729
高値 1.0746
安値 1.0723
米東部時間
30年債(指標銘柄) 17時05分 104*09. 4.3669%
00
前営業日終値 103*24. 4.3970%
50
10年債(指標銘柄) 17時00分 101*04. 4.2341%
00
前営業日終値 100*30. 4.2570%
00
5年債(指標銘柄) 17時05分 101*02. 4.2547%
50
前営業日終値 101*00. 4.2710%
25
2年債(指標銘柄) 17時05分 100*08. 4.7234%
75
前営業日終値 100*08. 4.7300%
38
終値 前日比 %
ダウ工業株30種 39411.21 +260.88 +0.67
前営業日終値 39150.33
ナスダック総合 17496.82 -192.54 -1.09
前営業日終値 17689.36
S&P総合500種 5447.87 -16.75 -0.31
前営業日終値 5464.62
COMEX金 8月限 2344.4 +13.2
前営業日終値 2331.2
COMEX銀 7月限 2952.5 ‐8.9
前営業日終値 2961.4
北海ブレント 8月限 86.01 +0.77
前営業日終値 85.24
米WTI先物 8月限 81.63 +0.90
前営業日終値 80.73
CRB商品指数 294.7794 +1.5613
前営業日終値 293.2181
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