- 2024/05/09 掲載
英アーム、通期売上高見通しが予想下回る 株価急落
Max A. Cherney Stephen Nellis
[8日 ロイター] - 英半導体設計大手アーム・ホールディングスが8日発表した第4・四半期(1─3月)決算は市場予想を大幅に上回ったものの、今年度(4月からの1年間)の売上高見通しが予想を下回り、株価が引け後に約7%下落した。
同社の見通しは人工知能(AI)コンピューティングの構築ペースを巡る不透明感を浮き彫りにし、AI関連株に織り込まれてきた成長期待が実態に見合っていない可能性を示した。
サミット・インサイツのアナリスト、キンガイ・チャン氏は「株価下落は見通しを嫌気した動きだ。アーム株はこのような見通しではなく、アウトパフォームが織り込まれている」と述べた。
アームのジェイソン・チャイルド最高財務責任者(CFO)は、ロイターのインタビューに応じ「われわれは達成できるという確信を持てるような目標を設定したかった」とし、ライセンス契約のタイミングを特定するのが難しいこともありガイダンスに幅を持たせていると説明した。
今年度の売上高見通しは38億─41億ドルで、予想中間値は39億5000万ドル。LSEGがまとめた市場予想は39億9000万ドルだった。1株利益見通しは1.45─1.65ドル、市場予想は1.54ドル。
第1・四半期の売上高見通しは8億7500万─9億2500万ドルで、中間値は9億ドル。市場予想は8億5750万ドル。
第4・四半期の売上高は47%増の9億2800万ドルで、市場予想の8億7560万ドルを上回った。株式報酬などを調整した1株利益は0.36ドルで、こちらも市場予想の0.30ドルを上回った。
第4・四半期のライセンス収入は前年比60%増の4億1400万ドル、ロイヤルティー収入は37%増の5億1400万ドルと急増した。
チャイルド氏は第4・四半期に4件の主要なライセンス契約を結んだことが同事業の急成長につながったと指摘した。
ロイヤルティー事業はアームの新設計から恩恵を受けた。
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