- 2024/04/10 掲載
フィッチ、中国格付け見通し「ネガティブ」に下げ 成長にリスク
[北京 10日 ロイター] - 格付け会社フィッチは9日、中国の格付け見通しを「ネガティブ」に引き下げた。同国の財政見通しに対するリスクが高まっていることを理由に挙げた。新たな経済成長モデルへの移行で不透明感が高まっているとしている。
中国の一般政府財政赤字が2024年に国内総生産(GDP)比7.1%と、23年の5.8%から上昇すると見込んだ。
格付けは「Aプラス」に据え置いた。
同社は今年の中国成長率が4.5%と、昨年の5.2%から鈍化すると予想。これに対し、シティや国際通貨基金(IMF)は成長予測を上方修正している。
フィッチは「格付け見通しの修正は財政見通しに対するリスクが高まっていることを反映している。中国は不動産に依存した成長から、政府がより持続可能と考える成長モデルへの移行過程にあり、経済見通しの不透明感が高まっている」と述べた。
中国財政省はフィッチの決定は遺憾だと表明した。
格付け会社ムーディーズも昨年12月、中国の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に変更。中国当局が債務問題を抱える地方政府や国有企業への資金支援を迫られることが予想されるほか、「不動産部門縮小に関連したリスク」も見通しの引き下げ要因とした。
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