- 2024/04/03 掲載
米年内利下げ想定、追加データの確認必要=クリーブランド連銀総裁
講演原稿で「インフレ率が2%に向けて引き続き鈍化傾向にあり、労働市場と経済成長が堅調さを維持しているため、経済が予想通りに進展すれば、私の見解では、連邦公開市場委員会(FOMC)が年内にフェデラル・ファンド(FF)金利の引き下げを開始することが適切になる」と指摘。利下げペースについては「経済が私の予想通りに進展すれば、金利を徐々に引き下げることができると予想している」とした。
また金融政策スタンスの緩和への道を開くためには、今後発表されるインフレデータが一段と鈍化するという自身の予測を満たす必要があると警告。これには時間がかかる可能性があるため「次回のFOMCまでに(利下げの)決定を下すのに十分な情報が得られるとは見込んでいない」とした。
メスター総裁は6月に退任する予定だが、現在FOMCでの投票権を持っている。
メスター総裁は、好調な経済により中銀には政策金利を変更する前にデータを検討する余地があるため、金融政策は現在良好な状態にあると言及。インフレ率は昨年よりは緩やかではあるものの引き続き鈍化すると予想した。一方で時期尚早な利下げに警鐘を鳴らした
「インフレが持続可能かつタイムリーに2%に戻る軌道にあると確信できる十分な証拠がないまま、金利をあまりに早く、あるいはあまりに急激に引き下げれば、インフレ対応でこれまで達成してきた進展を台無しにするリスクがある」とし、「現時点では、早期にFF金利の引き下げを開始することの方がより大きなリスクになる」とした。
このほか、今年の経済成長率予想を2%強に上方修正したと表明。労働市場では失業率が上昇する可能性が高いとした。またFOMCで長期的なFF金利の見通しをこれまでの2.5%から3%に修正したと明かした。
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