• 2024/03/27 掲載

北米企業の株主総会、気候変動関連の決議が過去最高=調査

ロイター

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Ross Kerber

[ボストン 26日 ロイター] - 北米企業の年次株主総会で、株主が提出した気候変動に関する決議事項が今年これまでに263件と過去最高を記録したことが、持続可能性を推進する非営利団体セリーズ(Ceres)が26日公表した調査結果で分かった。決議の提出者は文言を工夫することで、支持獲得に努めているという。

セリーズは一例として、ファストフード・チェーンのジャック・イン・ザ・ボックスが3月1日に開催した株主総会で、同社に温室効果ガス排出量やその削減目標の開示を求めた決議が57%の賛成を得た事例を紹介。決議の文書は、競合大手マクドナルドが既にこうした開示を行っていることに触れ、ジャック・イン・ザ・ボックスの取り組みは「散発的」だと指摘していた。

セリーズ傘下機関の幹部は「投資家は具体的な事業事例により鋭く切り込むようになっている」と語った。

環境、社会、統治(ESG)関連の株主決議は近年、さまざまな企業の株主総会で中心的な議題となっているが、2022年以降は勢いが衰えている。

コンファレンス・ボード(CB)のシニア研究員、メレル・シュピーリングス氏は、企業がESGの影響について詳細な開示を増やしていることに投資家が満足するようになったため、環境関連の決議への支持は今後も低下すると予想している。ただ、ジャック・イン・ザ・ボックスの事例を見ると、投資家は「目が肥えて」きており、議決によっては支持に前向きだと分析した。

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