- 2024/03/13 掲載
英1月GDP、前月比+0.2% プラス転換も景気後退脱したか不明
[ロンドン 13日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が13日発表した1月の国内総生産(GDP)は前月比0.2%増加した。
英経済は昨年後半に浅い景気後退(リセッション)に陥ったが、1月はプラス成長を記録した。年内に予想される総選挙を控え、スナク政権にとっては一定の安心材料となった。
ロイターがまとめた市場予想と一致した。昨年12月は0.1%減だった。
ONSは「1月は小売りと卸売りが力強い伸びを示し、景気が回復した。昨年の大半の期間で低迷していた建設業も好調で、住宅建設が堅調だった」と述べた。
ただ、英経済がリセッションを脱したかは現時点で不明。昨年第4・四半期のGDPは0.3%減、第3・四半期は0.1%減だった。
ロシアのウクライナ侵攻に伴うエネルギー輸入コストの高騰やイングランド銀行(英中央銀行)の利上げなどが圧迫要因となっている。
1月のGDPは前年同月比では0.3%減、1月までの3カ月間では0.1%減となり、いずれも市場予想と一致した。
統計発表直後、ポンドは対ドルと対ユーロで下落。6月の利下げ観測が強まった。ただ、市場で完全に織り込まれている利下げ開始時期は8月以降となっている。
キャピタル・エコノミクスの英国担当副チーフエコノミスト、ルース・グレゴリー氏は、今回の統計について、金融政策に大きな影響はないかもしれないとし「第1・四半期のGDPが前期比0.1%増となれば中銀の予想と一致するだろう。国内のインフレ圧力は低下しており、今年夏の利下げ可能性が依然、最も高い。恐らく6月だろう」と述べた。
ハント財務相は「ここ数年は厳しかったが、今日の統計はわれわれが経済成長の点で前進していることを示している」と述べた。
野党・労働党の「影の内閣」で財務相を務めるレイチェル・リーブス氏は与党・保守党が「経済衰退の14年間」政権を担当してきたとし、直近のリセッションは保守党に責任があると批判した。
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