• 2024/02/26 掲載

輪島塗、伝統絶やさぬ=若手結集、各地で即売会

時事通信社

photo
  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
  • icon-close-snsbtns
会員になると、いいね!でマイページに保存できます。


能登半島地震で壊滅的な打撃を受けた「輪島塗」の伝統を絶やさぬよう、被災を免れた器の展示即売会が各地で開かれている。技術を受け継ぐ職人は高齢者が多く、被災をきっかけに引退を考える人もいる。「生産再開までのつなぎとなる仕事と資金が必要」(輪島漆器青年会)と立ち上がったのは、次代を担う若手らだ。

21日に伊勢丹新宿店(東京都新宿区)で始まった「堅牢(けんろう)優美な作品展」には、わんや皿、重箱など、6団体の作品約120点が並ぶ。輪島塗は丈夫さが特長で、がれきの中から救い出された器も少なくない。

輪島塗は100以上の工程から成り、それぞれを専門の職人が分業しているが、地震では多くの職人が道具や材料、そして家を失った。展示会を提案した大工治彦さん(36)は、「塗師屋(ぬしや)」と呼ばれる輪島塗の企画・生産の取りまとめ役。「生産が再開できるようになるまで在庫を資金化して持ちこたえる。事業規模の小さい職人の方々を支えたい」と話す。

同日は名古屋栄三越(名古屋市)でも「輪島の未来のために」と銘打った展示会がスタート、9人の職人と10工房・漆器店が約600点の作品を販売する。「木地師(きじし)」の辻正尭さん(41)は、「お客さまに直接、輪島塗の良さをお話ししたい」と意気込む。

3月以降も大丸心斎橋店(大阪市)や高島屋日本橋店(東京都中央区)で展示会が相次ぐ。複数の展示会に出品した塗師屋の男性(41)は、震災を機に、輪島塗の要とも言われる「下地(したじ)」の技術を学ぶため工房に弟子入りしたという。「漆を一から見詰め直したい。震災後の輪島塗は、これまでとは違ったものになるだろう」と話している。

【時事通信社】 〔写真説明〕伊勢丹新宿店で開催中の輪島塗の展示即売会。作品を手にするのは塗師屋の大工治彦さん=21日午前、東京都新宿区 〔写真説明〕伊勢丹新宿店で開催中の輪島塗の展示即売会=21日午前、東京都新宿区 〔写真説明〕名古屋栄三越の展示会で販売されている輪島塗=21日午前、名古屋市中区

評価する

いいね!でぜひ著者を応援してください

  • 0

会員になると、いいね!でマイページに保存できます。

共有する

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • icon-mail
  • icon-print
  • icon-hatena
  • icon-line
関連タグ タグをフォローすると最新情報が表示されます
あなたの投稿

    PR

    PR

    PR

処理に失敗しました

人気のタグ

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

必要な会員情報が不足しています。

必要な会員情報をすべてご登録いただくまでは、以下のサービスがご利用いただけません。

  • 記事閲覧数の制限なし

  • [お気に入り]ボタンでの記事取り置き

  • タグフォロー

  • おすすめコンテンツの表示

詳細情報を入力して
会員限定機能を使いこなしましょう!

詳細はこちら 詳細情報の入力へ進む
報告が完了しました

」さんのブロックを解除しますか?

ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます