- 2023/09/15 掲載
全米自動車労組の一斉スト、1日損失5億ドルとの試算も
[15日 ロイター] - 全米自動車労組(UAW)による初の一斉ストは、長引けば米経済の足かせとなり、雇用が3年ぶりに減少に転じる恐れがある。損失は1日当たり5億ドル超になるとの試算もある。
UAWは15日未明、ゼネラル・モーターズ、フォード・モーター、クライスラーの親会社ステランティスとの労使交渉の不調を理由に3社の3工場で「史上初」の一斉ストライキに入った。
RSMのチーフエコノミスト、ジョー・ブルスエラス氏は「年間26兆7000億ドル以上の商品とサービスを生み出している経済において、1日当たり5億ドル超がリスクにさらされることになる」と指摘。
ストが1カ月続いた場合、今四半期の国内総生産(GDP)は0.2%ポイント押し下げられるとの見方を示した。
オックスフォード・エコノミクスのチーフエコノミスト、マイケル・ピアース氏は「本格的なストライキが起これば、米国の雇用者数が純減に転じる可能性がある」と指摘する。
BLSのデータによると、1998年の6月と7月のUAWストでは、自動車部門の雇用が一時13万6000人の純減に転じた。ただ、全体の雇用が月平均27万人超増えていたため、雇用者数がマイナスに転じることはなかった。
一方、今回は8月までの3カ月間の雇用者の伸びが月平均約15万人にとどまっており、全面的なストの影響で雇用者数が20年12月以降で初めて純減に転じる可能性がある。
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