地球規模で環境問題が深刻化する中、2019年12月に欧州委員会は、気候変動対策と経済成長の両立を目指した包括的な欧州連合(EU)の新経済成長戦略である「欧州グリーンディール」(A European Green Deal)を打ち出しました。今や、カーボンニュートラルは各国が国レベルで取り組みを始めており、企業はその動きを把握し乗り遅れないようにすることが大事になってきています。こういった動きを踏まえつつ、今回はこの欧州グリーンディールを取り上げます。
たとえば、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリさんがリクスダーゲン(スウェーデン議会)で行った気候変動に関する呼びかけは、それに賛同する人々によって「未来のための金曜日(Fridays for Future)」という国際運動となり、政策立案者に気候変動対策を求める活動が行われています。
今や多くの人々が、より野心的な気候変動に対する対応などを要求するようになっているのです。
ドイツにおける再生可能エネルギー利用状況
ドイツの研究機関であるFraunhofer Institute for Solar Energy Systems(Fraunhofer ISE)によると、ドイツの発電量に占める再生可能エネルギーの比率は2019年に石炭などの化石燃料の比率(約40%)を超え46%となり、2020年には51%に達しています。