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- 2016/07/26 掲載
Pepperはこうやって人間に近づく
ソフトバンクロボティクス主催「UXデザインワークショップ」レポート
ロボットの動きを自然に感じさせる4つの要素
参加者は机と椅子を会場の周囲に移動させ、中央の空間でワークショップを行った。
まず最初は、「好きな色は?」「好きな果物は?」というイメージしやすい事柄でグループを作りウォーミングアップ。「新宿と聞いて思い浮かべるものは?」という、参加者同士で空間共有する「コンテクストベースの会話」を質問に織り交ぜ、最後は「行きたい国は?」という質問に対し、回答者にファシリテーターが個人的な体験を語る「パーソナルベースの会話」に落とし込むという、一連の会話の流れを体験した。
そのうえで、「ロボットとの会話を違和感なく成立させるには、コンテクストベースの会話とパーソナルベースの会話の2つを常に意識することが大切」と解説。
2つ目の「イメージの共有」では、大縄跳びのワークショップを行った。数名で「エアー大縄飛び」を行い、それがいかにリアルに見えるかを演じるというもので、演劇のワークショップでも実際に使われている。ここに架空の縄を飛ばない人や、予想外の動きをする人が一人でもいると、見る人との「イメージの共有」は成立しなくなる。
Pepperプログラマーの仕事は、「ロボットがあたかも主体的に動いているかのように見せること」と「相手にロボットと思わせないこと」で、そのためには「Pepperの作り手とユーザーが同じイメージをいかに共有できるか」が要点であると平田オリザさんは述べる。
実際に「エアー・キャッチボール」と本物のキャッチボールを何度も繰り返していくうちに、バウンドさせたり、アンダースローにしたりなど、参加者たちはそれらしいフォームをさまざまと打ち出すようになった。ここでもまた、参加者同士の「イメージの共有」が成立している。
【次ページ】ロボットの言葉に意味と意図を持たせる
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