- 2012/02/24 掲載
旭海運、東日本大震災でBCPを本格整備 1時間で復旧の仕組み構築
また、受託船の船主に対して、こうした課題への取り組みを通じて信頼を得、多様な要望に迅速に応えて満足度向上を図っていく上で、基盤となるIT環境の整備が不可欠だった。
同社では、BCPを東日本大震災の発生により事業の拡大に向けた最優先課題として位置付け、複数のソリューションを検討していたという。その結果、夢テクノロジーによる、基幹システムが稼働するサーバをPlateSpin Forgeでバックアップする提案を採用した。
PlateSpin Forgeが採用された理由は、同製品の操作性にあった。IT活用ではなく船舶管理への注力を強化したい旭海運では、BCP対策専門のシステム部門などを必要としない、操作が簡単な仕組みを求めていたという。特に決め手となったのはリストアの操作で、他のバックアップアプライアンスとの大きな違いにつながった。
旭海運はPlateSpin Forgeをデータセンターに設置し、社内の基幹システムが稼働するサーバとの間をインターネットVPNで接続して、1日1回の夜間処理により差分のバックアップを実施していく。また、障害や自然災害発生時は、PlateSpin Forgeにバックアップされている仮想イメージに切り替え、基幹システムを止めることなく運用できるようになったという。
リストア作業がシステム化されたことで、これまで1日以上かかっていた作業時間が1時間弱で可能になり、作業ミスも軽減することができた。今回の採用により旭海運は、障害や物理的な破損によるデータの消失を回避できたほか、毎朝実施していたバックアップデータの掛け替え作業も不要になり、より本業に注力できるようになったという。
今後旭海運では、すべての業務システムをPlateSpin Forgeにバックアップする計画。これにより、各拠点にサーバを設置することなく、世界中どこからでもVPN経由でアクセスしてシステムを利用できる体制を目指す。さらに将来的には、PlateSpin Forgeにバックアップされた仮想イメージ を利用し、シンクライアント化やクラウド化も目指していく考え。
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