IDC Japanは12日、2010年から2014年までの国内サーバ市場予測を発表した。

　発表によると、2010年上半期の国内サーバ市場規模は、前年同期比マイナス10.5％の2,239億円だった。x86サーバとIA64サーバがプラス成長だったが、他の製品分野は2桁のマイナス成長となった。また、2010年通年の国内サーバ市場は、前年比マイナス7.5％、市場規模は4,446億円と予測している。製品分野別では、x86サーバとIA64サーバの出荷金額はプラス成長となる見込み。


　さらに2009年から2014年までの5年間の年間平均成長率はマイナス3.5％と予測。2014年の市場規模は4,019億円となる見通しを明らかにしている。また、2013年は一桁ながらプラス成長になるとみているという。

「2009年は、景気後退の影響により、2001年以降最大のマイナス成長を記録した。2010年は、景気後退の影響が残り、市場全体としてはマイナス成長となるが、ユーザーのサーバへの投資が戻ってきており、x86サーバとIA64サーバはプラス成長に転じ、回復基調に入るとみている」（IDC Japan サーバ リサーチマネージャー 林 一彦氏）と、下落傾向に歯止めがかかった点を強調している。

「今回の景気後退は、ユーザー企業のコスト意識を高めた。その結果として、国内サーバ市場の構造変化を加速させている。国内のサーバ市場は、低価格製品へのシフト、そしてx86サーバ主体の製品構成への転換が加速すると予測する。そのため、サーバ市場全体に対するx86サーバの出荷金額比率は、2009年の46％が、2014年には59％に上昇する」（林氏）

　今回の発表は、IDCが発行した調査レポート「国内サーバ市場 2010年～2014年の予測アップデート」（J11220101）にその詳細が報告されている。