NRIセキュア、秘密分散技術で複数のデータセンターにデータを安全に保存するクラウドサービス

　「SecureCube / Secret Share」は、秘密分散技術を用いて、データを細切れにして分散し、無意味な断片データにかえて（非重要情報化）、各断片を複数のデータセンターに分けて保存するストレージサービス。本サービスを利用するユーザーは、個々のデータセンターと秘密保持に関する契約が必要なくなる。

　データは断片にさせる前に秘密分散処理されているため、各データセンターやネットワーク上で断片データを紛失したとしても、元の情報が漏えいすることはない。

　ユーザーは、本サービスの専用フォルダ（以下、サービスフォルダ）にデータを保存するだけで、安全にデータ保存することができる。データを開く際は、サービスフォルダ内のファイルネームをクリックすると、即座に複数のデータセンターから断片データを集め、データを復元して表示する。

　断片データには冗長性を備わっており、広域災害などで一部のデータセンターが稼働できなくなったり、センターとの通信が途絶えても、その他の地域のデータセンターに保存された断片データから、元ファイルを復元することができるという。

　さらにモバイルPCにも対応、モバイルPCにデータは保存されない仕組みとなっている。

　そのほか、複数ユーザーでの共有機能や、リアルタイムバックアップ機能、過去の特定時点のデータ復元が容易なことから、NRIセキュアでは、社内のファイルサーバーとしての利用を提案している。

　本サービスは、専用のソフトウエアをクライアントPCにインストールすることで、利用可能になる。価格は、初期費用は無料、ユーザー1人あたり月額1,700円（消費税別）で、最大5GBまでの領域を自由に利用することができる。容量が不足した場合には、1GBあたり150円の追加料金で拡張できる。

　NRIセキュアでは、本サービス開始後5年で、年間20億円の売り上げを見込む。