IDCの発表によると、2008年の同市場規模は19.2%増の495億円となった。

　同市場の拡大は、拡張性、迅速性およびコスト削減といった利点から企業の選択肢の一つになりつつあることや、「景気低迷期は、先進技術の習得やアーキテクチャの見直しを促す」とIDC Japan ITサービスリサーチマネージャー松本聡氏は、その理由を挙げている。

　同市場を構成する各サービスの状況は、ホスティングやASPが高いシェアを占める一方で、ASPから発達を遂げた業務特化型アプリケーションやCRM分野でSaaSが順調に成長。Infrastructure as a Service(IaaS)も堅調に拡大。アプリケーション実行環境や運用サービスを提供するPlatform as a Service(PaaS)は、まだまだ規模は小さいものの前年比164%増と急速に拡大したという。

　今後の見通しについて、同社松本氏は、「SaaS/XaaSは、企業の情報システムのあり方を大きく変える要素である」「景気回復と同時にITの所有から利用へといった大きなパラダイムシフトを引き起こす」と語り、今後の拡大を見込む。なお、同市場は2013年には1,436億円に達すると同社は予測している。

国内SaaS/XaaS市場投資額予測、2007年～2013年（出典：IDC Japan）