- 2007/02/22 掲載
【連載】Windows VistaとはどのようなOSなのか?第2回/全5回:Vistaの新機能(上)
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図1 Windows Aeroインターフェイス(上)、 Windows 2000 互換のクラッシック(下) |
Windows Vistaでは、一般ユーザー向けと企業ユーザー向けのいずれに対しても機能強化がなされている。また、対象ユーザーに依存しないどのような課題が対象か、という観点から機能強化点を追いかけることも可能である。そこで、今回は両ユーザーに共通の、生産性の向上の観点からVistaを俯瞰(ふかん)することにする。
Vista の象徴とも呼ぶべき機能が、新UIであるWindows Aeroインターフェイスである(図1)。ただしAeroインターフェイスと同時に、Windows 95/98/Me/2000でのクラッシックなUIも互換性のため提供している。企業で利用する場合、このクラッシックなインターフェイスは、操作トレーニングが最小限で済むため、人的資産の再利用の観点でも有益である。
Windows Aeroインターフェイスは、対応したハードウェアとドライバを利用することで、半透明なウィンドウの視覚効果やリアルタイムなプレビューの多用が可能となる。プレビュー対象のアプリケーションが動画の場合、そのプレビュー上も刻一刻と動画が再生表示される。
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図2 Windows フリップ3D でのタスク切り替え
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スタートメニューに対しても大きな改善が図られた。まず、インストールしたプログラムがスタートメニュー内でツリー状に展開される。従来、使用するアプリケーションにたどり着くまで、スタートメニューの階層が深いところにある場合、プログラム実行時にデスクトップ全面にメニューが表示されることがあった。Vistaではよりすっきりと機能的にアプリケーションを利用することが可能だ。
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図3 クイック検索によるファイルの検索
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さらに、シェルであるExplorerに対して多くの改善を行っている。スタートメニューのクイック検索と同様に、Explorerも検索ボックスが組み込まれている。現在開いているフォルダのサブフォルダを含めた高速な検索、ドキュメントタイプや作成者などでのフィルタを利用した高度な検索が可能となっている。さらに、検索条件を保存しておく検索フォルダにより、複雑な検索キーワードでのドキュメントのグループ化や、同一条件での繰り返し検索が容易になる。
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図4 検索ボックスからキーワード検索を行い プレビュー |
そして、フォルダウィンドウ内のアイコンもスライダーでスムーズな表示サイズの変更が可能だ。Windows Aeroインターフェイスとシェルの進化により、Windowsのデスクトップユーザーインタフェイスに新たなパラダイムシフトを構築し、ユーザーの生産性を飛躍的に向上させた。
これらユーザーインタフェイスに深い関連にあるのが、ウィンドウ描画のエンジンとそれに対する強化点である。この描画に関する強化はカーネルレベルでの大きな変更を伴っている。
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