- 2006/08/29 掲載
総務省、YOZANの次世代無線技術をブロードバンド通信試験に採用
【IT基盤】「情報格差」解消で「地域格差」是正
WiMAXとは、ワイヤレスでブロードバンド通信ができる国際標準規格。YOZANは、日本で最初に同規格によるサービスを開始した。このWiMAXによるブロードバンド網は、ユビキタス社会の入り口となるネットワークの役割を担える可能性がある。
YOZANのWiMAXを使った今回の試験は、基地局を町内の小学校、森林組合の2カ所に、同局とWiMAX無線で結ばれるアクセスポイントを民家など40箇所に設置。一人暮らしの老人宅にカメラを置いて家族らに映像を送るほか、通学路の要所にも防犯カメラを設置、教職員が児童の登下校をライブ映像でチェックする。また、増水など防災映像を送信する計画も進められている。
これからのネット社会では、映像、音声など大容量の情報を瞬時に送る高速インターネット・サービスが欠かせない。ところが山間地や過疎化地域では、光ファイバーなどを使った有線のブロードバンド通信はコストや技術面で導入が難しく、その結果、未整備地域が生まれ、情報格差(デジタル・デバイド)が深刻な問題になっている。それを次世代の無線技術WiMAXを使って解消しようというのが今回の試み。
YOZANが進めているWiMAX無線技術は、現在の無線LANがせいぜい数10メートルまでのエリアしか電波が届かないのに対し、数キロまでの広いエリアをカバーすることができ、しかも大容量の情報を高速で送りかつ建設コストも低く抑えられるため、これからの高速・大容量インターネット時代に対応できる無線技術として、世界標準規格になると見られている。
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