- 2006/08/28 掲載
日本IBM、システム障害の原因を効率的につきとめるソリューションを提供
【業務効率】オートノミック機能を活用し、解析時間を60%短縮
日本IBMは、オートノミック・コンピューティング(自律型コンピューティング)の技術を活用して、情報システムで障害が発生した際、問題判別を効率化するソリューション「PDアクセラレータ」を、8月31日より提供を開始する。価格は最小構成で200万円から。システムの規模にもよるが、ユーザー環境テストでは、人手による解析に比べて、問題判別に要する時間が60%削減できたという。
最近では、企業内で複数かつ多種のソフトウェア、ハードウェア、ストレージ、サーバーを使用することが一般的になっている。このように複雑化した異機種混合環境においては、情報システムに何らかの障害が発生した場合の原因究明が困難になってきている。IBM独自の調査では、障害発生時にはITオペレーションの80%が問題の特定および診断に費やされるという結果が出ている。障害の原因究明にはまず、各システムから出力されるログを解析し、問題の所在を判断する必要がある。その際、種類の違う複数のシステムを使用している企業では、それぞれのシステムから形式(フォーマット)や内容の異なるログが出力されるため、システム管理者に大きな負担がかかっていた。
このような課題を解決するためIBMは、各システムから出力されるログを、一つの共通フォーマットに変換・統合して分析するためのツールを活用したソリューション「PDアクセラレータ」を提供する。具体的には、システム障害が発生した際、各システムに記録された異なる形式のログをGLA(Generic Log Adaptor)と呼ぶツールを使って、標準化された形式(CBE=Common Base Event)に変換する。さらに、LTA(Log and Trace Analyzer)という解析ツールを活用し、CBEに統一されたログの相関関係をグラフによって視覚化することで、効率的な問題判別を実現する。
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