- 2006/06/30 掲載
サイボウズ、SFA市場に参入を発表

和の文化を輸出していく
また青野氏は、Googleを初めとする情報サービスビジネスについて、「検索といったことでは到底勝てないが、“情報共有”というフィールドでは日本の“和の文化”を生かせるのではないか」として、この和の文化を世界的に輸出していきたいとビジョンを語った。その裏付けとして、現在同社製品がグループウェア市場において、シェア3位のマイクロソフトのExchangeをおさえ、1位のIBM、Lotus Notesのシェアを切り崩している現状を挙げた。世界でも「最強の企業」と言われるこれらの企業を追随していることに自信を深めたそうだ。また、「ソフトウェアを売るだけではお客さまが満足しない時代」として、今後はソフトを単体として売るのではなく、実際の利用に即した形で使い方をコンサルティングしていくなど「サービス」を提供していくとのこと。
多数の企業と提携
現在多数の企業と買収・提携を進めている現状を報告。現在の連結子会社や持ち分法適用会社、マイナー出資会社などについて発表した。


これらの提携にともない、現在3つの共同プロジェクトを新たに進めていることについても発表。従来より発表のあったビジネスケータイプロジェクトのほか、iDCプロジェクト、SFA(営業支援システム)プロジェクトを立ち上げていることを新たに発表した。
iDCプロジェクトは、SaaSやASP時代到来に向けて、データセンターを利用したソフトウェア事業展開を行っていくというもので、データセンター事業を行っている企業と提携して事業展開をおこなっていくというもの。具体的にはクロス・ヘッドとの共同事業となる。SaaSとは、Software as a Serviceの略語で、ASP型同様のソフトウェアアウトソーシングモデルのひとつ。ソフトウェアを開発しているベンダ企業が、そのソフトウェアの機能をオンラインで提供していること、その機能をWebサービスの一部として利用できること、などにその特徴がある。
また、SFAプロジェクトは、エンタープライズ向けグループウェア「ガルーン2」と連携するSFAを開発・販売していくというもの。現在、サイボウズのほかに、インテグラート・ビジネスシステム、クロス・ヘッド、ブリングアップの4社による共同事業という位置づけを取っている。中でもインテグラートのSFAソフト「WebHello」の開発がベースになるとのことだ。このSFAプロジェクトは、来年2月をめどに製品化される見通しだという。
年間1000億円の売り上げを目指す
こういった複合的なビジネスを展開していく中で、「コミットメントできる数字ではないが」と前置きした上で、「現在の売り上げを3~5年に3倍くらいに、1000億円企業は最低でも目指す」(同社 取締役副社長 津幡靖久氏)とのこと。利益率に関しては、現状の経常利益率20%から若干落ちていくとの見通しを示した。関連コンテンツ
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