- 2006/06/14 掲載
EMCジャパンとインテル、医療情報電子化ソリューション分野で協力
EMCジャパンとインテルは、医療業界の情報インフラを強固にし、顧客の情報活用の利便性を高めるため、階層型ストレージを活用したPACS(医療画像システム)基盤の医療情報電子化ソリューションの普及に向けて、協力すると発表した。
今回の発表は、PACSの利用に向けた医療画像データのデジタル化の必要性を広く訴求するインテルと、階層型ストレージを活用した高機能PACSにより、データの高速な検索、コンプライアンス対策の対応などを実現するソリューションを、医療業界に訴求するEMCとの方向性が合致したものである。両社は、インテル・アーキテクチャー採用の高性能で信頼性のあるEMCのストレージ(製品名:CLARiX(R)、Centera(TM))をPACS向けに提供し、医療業界の情報インフラの効率化を支援していく。
顧客は、両社が提供する医療情報電子化技術および、EMCのソリューションを活用することで、これまで電子化されていなかった医療カルテやレントゲンなどのあらゆるドキュメントを電子化し、必要に応じて瞬時に情報を取り出すことが可能となる。
また、EMCのコストパフォーマンスの高いミッドレンジ向けストレージ「CLARiX」と、アーカイブ専用ストレージ「Centera」を活用することで、情報ライフサイクル管理(ILM)を実現することができ、情報の重要度のレベルにあわせた情報の有効活用が可能となる。
EMCジャパンは、自社のパートナー企業とともに、PACSにおけるストレージ・ソリューションの提供を医療機関に向けて行なう。インテルは医療業界におけるIT化の促進を訴求・啓発する役割を担う。また、インテルは、必要に応じてEMCのPACSストレージのパフォーマンス・チューニングを行ない、さらなる高性能化を支援する。今回の協力において両社は、医療画像のデジタル化の促進と同時に、両社の医療業界におけるビジネスの拡大を目指す。
今回の協力の背景として、以下のことが挙げられる。
一般的なPACSの2次ストレージとして、主に使用されてきたMODやDVD等のオプティカル装置では、昨今の厚生労働省のガイドラインで謳われている、不要となった患者データは完全に削除する必要がある等、コンプライアンスへの正式な対応ができなくなりつつある。EMCは、この点に着目し、オプティカル装置からHDDベースの長期保管用アーカイブ専用ストレージである「Centera」への置き換えを積極的に進めている。一方、インテルは昨年末デジタルヘルス事業部を創設し、本格的にヘルスケア業界への参入を開始させ、今後の注力分野と位置づけている。今回、医療業界のビジネス拡大を狙うEMCと、インテルの、医療業界での高性能マイクロプロセッサの利用・普及という思惑が一致し、PACSストレージ分野における協力関係を構築した。
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