- 2006/06/06 掲載
【携帯電話市場動向レポート】パナソニックがトップ、NEC、シャープが僅差で続く
<サマリー>
●2006年第1四半期の国内携帯電話出荷台数は、前年比17.5%増の1,379万台に
●ベンダー別シェアは、前四半期に引き続き、トップ3社が1.0%以内の僅差で並ぶ混戦状況
●シェア第2グループの三菱電機、富士通、三洋電機、カシオ日立が躍進
IDC Japanは、2006年第1四半期における国内携帯電話市場規模および今後の見通しを発表した。
これによると、2006年第1四半期の国内携帯電話出荷台数は、前年比17.5%増の1,379万台となった。プラス成長の主要因としては、2005年第4四半期以降、新規端末を中心に買い替え需要が堅調に推移していること、また事業者別では、NTTドコモの最新3G機種FOMAが比較的順調な市場推移を見せ、同時に複数のPDC端末を追加出荷したことで、市場全体の押し上げに大きく貢献したことが考えらる。また、ドコモ同様、au/KDDIの携帯電話も音楽サービスを主眼とした携帯「WINシリーズ」で先進ユーザーを中心に高い評価を受け、出荷台数を大きく伸ばしている。
ベンダー別出荷台数シェアでは、前四半期と同様、上位3社が「シェア1.0%以内」の僅差で並ぶ、混戦状況となった。シェア第1位は、ドコモ向けFOMA端末市場で幅広い人気を集め、同時にPDC端末を追加投入したパナソニック・モバイルで、前四半期に引き続き2四半期連続してトップシェアを獲得している。第2位には、ドコモ向けFOMA、PDCを安定供給しているNECがランクインしている。また、強固なブランド力を保有し、ドコモ、ソフトバンク向けに対してバランス良く3G端末を供給するシャープは、NECに次いで第3位となっている。
また、第2グループに属する三菱電機、富士通、三洋電機、カシオ日立が大きく出荷台数を伸ばしている。特に、三菱電機の902シリーズ、カシオ日立の最新WIN端末は、一般ユーザーからの評価が高く、ここ数ヶ月連続して販売好調を維持している。高齢者向けを中心に安定した実績を持つ富士通、子供向け携帯端末の投入を開始した三洋電機の今後の動向も注目される。
方式別による出荷台数推移では、一時的にPDC端末が出荷されたこともあり、3G端末占有率の大幅上昇は見られなかったが、同占有率は80%超を記録しており、2006年後半には同比率が90%前後にまで上昇する可能性が高いと考えられる。方式別による出荷台数推移では、一時的にPDC端末が出荷されたこともあり、3G端末占有率の大幅上昇は見られなかったが、同占有率は80%超を記録しており、2006年後半には同比率が90%前後にまで上昇する可能性が高いと考えられる。
2006年の見通しについては「前半は、春モデルを中心として買い替え需要が好調に推移する、後半にはMNP制度導入により、10%前後のプラス成長は期待できる」とIDC Japanコミュニケーションズ シニアマーケットアナリスト 木村融人氏は述べている。また、端末ベンダー間でのシェア変動に関しても、競争はさらに激化しているため、「上位ベンダー間の混戦状況は今後も続く可能性が高い」と予測している。
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