- 2006/06/05 掲載
メールを使用したウイルスの比率は減少傾向、代わりにトロイの木馬が台頭 ~月間トップ10ウイルス~
法人向けウイルス/スパイウェア/スパム対策を行うソフォスは、2006年5月のコンピュータウイルスの報告数をまとめた「トップ10ウイルス」を発表した。同社のグローバルモニタリングチームの調査によると、5月はNetsky-Pワームが依然として1位にランクしている。Netsky-Pは、2004年3月以来、メールによって感染を広げるワームとして猛威を振るい続けている。Mytobワームの亜種の拡大も衰えを見せず、5月も複数の亜種がトップ10内に並んでいる。
なお、新規の脅威の85.1%がトロイの木馬であり、ウイルスやワームは12.3%にその比率を下げているという。昨年のソフォスの調査によると、2005年5月の時点では、世界中のメールの141通に38通の割合でウイルスメールが紛れ込んでいるという結果が出ていた。しかし、昨年あたりからハッカーがその手法をマスメール型の攻撃からトロイの木馬に変えており、メールを使用したウイルスの比率は大幅に減少傾向にある。
2006年5月におけるトップ10ウイルスは以下の通り。
順位 | 前月の順位 | ウイルス名 | 割合 |
1 | 1 | W32/Netsky-P | 16.70% |
2 | 2 | W32/Zafi-B | 11.40% |
3 | 3 | W32/Nyxem-D | 7.50% |
4 | 10 | W32/Mytob-AS | 6.30% |
5 | 新規 | W32/Mytob-P | 5.30% |
6 | 新規 | W32/Mytob-M | 5.30% |
7 | 4 | W32/Netsky-D | 3.70% |
8 | 再登場 | W32/MyDoom-O | 3.60% |
9 | 6 | W32/Mytob-FO | 2.90% |
10 | 7 | W32/Mytob-C | 2.10% |

NetSky-Pがチャートのトップに立っていることは、このワームが過去のものではないことを示している。実際、セキュリティ脅威はより深刻化し、個人やビジネスにターゲットをしぼって攻撃をしかけるスパイウェアなどのマルウェアのテクノロジーが多く見られるようになっている。特に、ビジネス環境では従来以上に統合的なIT防御施策の実施が必要である。ビジネス環境では、ゲートウェイ、サーバー、クライアントのすべてをファイアウォールで守り、常時セキュリティパッチを適用し、コンピュータの安全を守る最善施策を適用しなければならない。
なお、同社では、イントラネット/Web サイト用の最新ウイルス情報フィードを無償で提供している。このウイルス情報フィードにより、ユーザーは常に最新のウイルス情報を参照することができる。
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