- 2006/01/10 掲載
日本TI、ベイン・キャピタルにセンサーズ&コントロールズ事業を30億ドルで売却
テキサス・インスツルメンツ(本社:米国テキサス州ダラス、社長兼CEO:リッチ・テンプルトン、略称:TI)は、本日、TIのセンサーズ&コントロールズ事業を、大手国際株式投資会社、ベイン・キャピタル(Bain Capital, LLC)が買収することで正式契約したと発表した。買収金額は30億ドル。
センサーズ&コントロールズ事業は、米国マサチューセッツ州アテルボロ市に事業本部を置き、家電、冷暖房器具、照明器具、自動車、航空機などに向けてセンサーおよび制御部品を供給している。年間売上は約10億ドルを超え、米国、ヨーロッパ、アジアに計5,400人の従業員を抱えている。なお、この度の売却にはRFID(Radio Frequency IDentification、無線ICタグ)事業は含まれておらず、同事業はテキサス・インスツルメンツ内に留まる。
TIの社長兼CEOのリッチ・テンプルトン(Rich Templeton)は次のように述べている。「この合意は、たいへん価値あるものです。TIにとっては、ビジネスの中核であるデジタル・シグナル・プロセッシングおよびアナログ半導体製品へさらに注力できる一方、センサーズ&コントロールズ事業にとっては、今後の事業拡大に向けて必要となる投資や戦略的資源の確保の道が広く開かれます」
ベイン・キャピタルのマネージング・ディレクターであるスティーブ・ザイド氏(Steve Zide)は次のように述べている。「センサーズ&コントロールズ事業部は長期にわたる顧客関係を有するマーケット・リーダーであり、さまざまな地域に事業展開し、50パーセント以上の売り上げを米国外から得ています。我々は、センサーズ&コントロールズ事業の発展に熱心に取り組み、長期的な成長を援助して参ります」
ベイン・キャピタルは、大手多国籍企業の中核外事業を買収し、その経営陣、従業員とともに非常に価値ある事業を確立するという実績を有している。
今後もセンサーズ&コントロールズ事業を率いていく同事業部のプレジデント、トーマス・ロー(Thomas Wroe)は、次のように述べています。「私どもは、新たな歴史を開くことに大きな期待を持っています。組織の成長体制を構築し、利益率を拡大させるために大きな一歩を踏み出しました。これにより、以前にも増して顧客へのサービスを改善し、事業を成長させることができます」
TIの取締役会は、この売却を承認し、2006年上半期中に売却を完了する見通しである。売却の完了の成否、時期等は、定例的条件に従い、不確実性を伴うという。
ベイン・キャピタルは、JPモルガン・チェイスによりこのトランザクションについての助言を受け、モルガン・スタンレー、バンクオブアメリカ、ゴールドマン・サックスから資金を調達する。TIは、モルガン・スタンレーより助言を受け、公正意見書はラザード(Lazard)により提供された。
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