- 2005/12/26 掲載
三省堂書店と日本IBM、出版社向け販売データWeb配信サービスを開始
株式会社 三省堂書店(代表取締役社長・亀井忠雄、以下 三省堂書店)は、書籍の販売実績をほぼリアル・タイムで提供する出版社向けの販売データWeb配信サービス「本DAS-P」を11月中旬より開始した。書籍売り上げをインターネットに接続すれば、いつでも書店での書籍の売り上げや出版界全体の傾向や動向を把握でき、正確なデータに基づいた適正な増刷や販売活動を行っていくことが可能になる。なお、当システムは、日本アイ・ビー・エム株式会社(本社・東京都港区、社長・大歳卓麻、以下 日本IBM)のデータ・センターでのハウジング・サービスで実現されている。
今まで、出版社は、店頭での販売状況をタイムリーに参照することができず、書店の在庫がなくなってから発注を受け増刷することが多く、販売機会の損失となるケースが生じていた。また、売れ筋本の適性な増刷時期を逃し、大量の返本が発生することも起こっていた。
今回、三省堂書店が開発した「本DAS-P」は、インターネット経由で、全国の三省堂書店(41店)と岩波ブックセンターの計42店の販売状況を提供するサービスで、任意のタイトルや期間、ジャンル、出版社などを指定して、検索することが可能。「本DAS-P」は、専用の端末やソフトウェアを必要とせず、ブラウザからいつでもどこでも参照することができるため、出版社は、書籍の企画、営業、増刷から販売機会損失の防止、販売の効率アップ、返品率の減少へと繋がる効果的な業務運営を目指すことが可能になる。
また、当サービスは、書店でも参照するこができ、自店に在庫がなくても販売員が別店舗の状況を確認し、顧客に知らせることもできる。売れ筋の本がいつも手に入るお店として、顧客サービスの向上を図る。
三省堂書店は、この新サービスを年内に120社、最終的に250社の出版社への販売を目指す。現在、三省堂書店のほか、岩波ブックセンターの在庫状況を当サービスでデータ提供しているが、書泉ブックセンターと書泉グランデも参加する予定である。三省堂書店では、今後、より多くの書店に加盟を呼びかけていく。
「本DAS-P」は、日本IBMの「IBM e-server xSeries」で稼動し、データベースには、DB2 UDBを採用した。標準アプリケーションツールを利用することでユーザーは、コンテンツ開発に集中することが可能となる。また日本IBMのデータセンターへのハウジング・サービス「ebHSハウジング・サービス」により運用コストの削減、開発の生産性が向上した。災害対策やセキュリティーの強化、24時間365日利用可能で、ユーザーの要件に応じた柔軟なシステム変更が可能となる。
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