- 2005/11/21 掲載
ベリングポイントと日本オラクル、内部統制強化に向けて戦略的に協業
ビジネスコンサルティング大手のベリングポイント株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:内田士郎、以下 ベリングポイント)と日本オラクル株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:新宅 正明、以下日本オラクル)は、企業の内部統制強化を実現するために戦略的に協業することを発表した。今回、ベリングポイントと日本オラクルは、内部統制に関する取り組みの現状を初期段階で把握し、リスク認識、必要なアクションプラン(ロードマップ)を短期間で作成、文書化の作業量を軽減できる「内部統制パイロットアプローチ(ICPA)」を共同で開発した。
今回共同開発した「内部統制パイロットアプローチ」は、ベリングポイントが日本版SOXを想定した対応事例を活かし、内部統制強化実現のノウハウをもとに独自で開発した「内部統制クイックスキャン(※1)」と日本オラクルの「Oracle E-Business Suite」の内部統制管理ツールである「Internal Controls Manager(Oracle ICM)」を短期間で確実に導入するサービス「Oracle ICM Quick Start(※2)」とを融合させたサービス。これにより企業は初期段階で自社の内部統制に関する取り組みの現状やリスクを認識し、必要なアクションプランを短期間で作成することができる。また、文書化で必要となる、業務記述書、業務フロー、RCM(Risk Control Matrix )(※3)の雛型の作成、内部統制文書化の支援環境まで構築することができる。内部統制における文書化とは、各部署が統制するべき業務のリスクを定義し、その統制や業務手順・職務分掌を定義し、ドキュメント化することであり、極めて時間的・コスト的に負荷が大きいプロセスです。この「内部統制パイロットアプローチ」によって、文書化の負荷を軽減し、コスト削減を可能にする。
ベリングポイントは、2005年7月14日に、業務統制・IT統制両面から企業を支援する『内部/IT統制改革サービス』を発表し、多くの企業の内部統制プロジェクトを支援してきた実績がある。今回の日本オラクルとの協業により、顧客は、ベリングポイントが持つ内部統制導入分析サービスである「内部統制クイックスキャン」を利用し、文書テンプレートを日本オラクルのOracle ICMに実装することで内部統制のパイロット環境構築を効果的かつ短期間に確実に実施することができる。また日本オラクルは、ベリングポイントの持つ事例を活かした業務フローや、RCMを日本オラクルが持つ Oracle ICMにテンプレートとして実装することにより実際の運用を簡単に体感できる実践的なツールとして提供することが可能となった。
現在、金融庁・企業会計審議会・内部統制部会において内部統制に対する経営者の責任の明確化と内部統制に関する監査を義務化する通称日本版SOX法が検討されており、年内には法案が発表される予定である。それを受けて、全上場企業は監査人による財務報告に係る内部統制の監査対応を実施することが求められる予定である。
「内部統制パイロットアプローチ」の導入期間は1.5ヶ月からで、価格は1,000万円から。全上場企業および今後上場を予定している企業を対象に、今後1年間で20社への導入を目指す。また、ベリングポイントと日本オラクルは、「内部統制パイロットアプローチ」導入だけでなく、方針決定から継続評価まで協同でサービスを提供する。
※1 内部統制クイックスキャン
ベリングポイントの「内部/IT統制改革サービス」メニューのひとつ。COSOフレームワークに準拠した業務部門における診断項目に、COBITを基本としたベリングポイント独自のITに関する診断項目を加えた内部統制診断チェックリストを使用し、企業の内部統制状況「成熟度」を診断する。内部統制法制化にあたっての主要ポイント、作業ボリュームと行うべきアクションプランを提案する。
(ソリューションリーフレットより転記)
※2 Oracle ICM Quick Start
Oracle ICM Quick Startは、Oracle Internal Controls Manager(ICM)を短期・低コストかつ確実に導入するインプリメンテーションサービスです。米国での導入ノウハウを元に、アプリケーションコンサルティング部が日本向けに検証し、内部統制の業務フローやプロシジャのドキュメントを定義しました。この事前定義成果物を利用することで、導入時の作業工数を削減します。サンプルの業務プロセス、リスクライブラリ、監査手順を使ってプロトタイプ環境を構築し、検証を行なうことで、お客様には内部統制管理やシステムの早期稼動・活用が可能になります。プロトタイプ環境は、既存システムへ影響を与えないスタンドアロン構成とし、検証後にそのままお使いいただくことが可能です。
サービスの主要な作業は以下になります。
-ICMインストール
-Tutor及びICMトレーニングの実施
-プロトタイプ環境のセットアップ
-リスクライブラリコンテンツのデータロード
-スクリプト検証
※3 RCM(Risk Control Matrix)
業務プロセスに内在する財務報告を歪めるリスクとそれに対するコントロール(統制)の状況を整理したもの。内部統制の整備状況の評価と、キーコントロール(統制)の運用状況のテスト結果を整理し、評価するために使用する。
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