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  • 勝つための企業戦略のすすめ【第1回/全3回】 (野村総合研究所/中島敏博)

  • 2005/10/17 掲載

勝つための企業戦略のすすめ【第1回/全3回】 (野村総合研究所/中島敏博)

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中島敏博
interviewee by Toshihiro Nakajima
株式会社野村総合研究所
コンサルティング部門
情報・通信コンサルティング部
上級コンサルタント



はじめに

 長引く不況で各企業間の競争は激しくなり、その中から「勝ち組」「負け組」が明確に分かれてきている。では、「勝ち組」として生き残るためにはどうしたらよいのであろうか。
 『中小企業白書 2002年度版』(中小企業庁 編集)によると、中小企業においては、企業規模が大きくなるほど、また企業年齢が高くなるほど、売上高成長率と常時従業者増加率は低下しており、企業にも「老化」が存在すると分析している。しかし、その老化を抑える手段として経営革新を挙げ、多くの場合、経営革新に取組む企業は、そうでない企業に比べ若返りを果たしているとしている。
 つまり、企業戦略を立て、それを実行することにより、「勝ち組」として生き残れる可能性が開けてくるのである。


企業戦略の立案と実行

 では、企業戦略はどのように立案し、実行していけばいいのであろうか。
 大まかに言うと、事業環境を分析し、そこから自社の事業内容と、その実現手段を検討するサイクルをうまく回していくことであろう(図1)。

図1 企業戦略立案・実行サイクル

 事業環境の分析とは、周辺の事業領域も含めた業界全体の動向と競合他社の状況、そこにおける自社のポジション(強み・弱み)、顧客のニーズ動向などを明確にすることである。事業内容の検討は、そのような事業環境における自社の事業の方向性を検討することで、より競争力が発揮できる商品・サービスは何か、それをどのような顧客に提供するのか、リスクを少なくするための組み合わせはどうすべきかなどが含まれる。そして、その実現手段として、より効果的、効率的に事業展開していくためには、具体的にどのようなプロセス、体制、手段で実行していくのがよいかを検討する必要がある。これらの検討内容は相互に密接に関係するため、検討のサイクルを回すことで、より確実な企業戦略となっていくのである。
 以下では、その立案方法の例として簡単にポイントを述べる。


事業環境の分析

 まずはじめに、事業が今後も安定的に伸びていくのかどうか、競合他社の状況はどうか、顧客ニーズの変化はどうかを分析する必要がある。
 一般的に多くの業界において、経済のグローバル化により、系列間取引が減少し、競争相手は国内のみならず海外、特にコストの安いアジアにまで広がっている。また、顧客ニーズの多様化や変化の短期化がますます進展しているため、生産性向上によるコストダウンや変化に柔軟に対応できる体制が求められている。
 人材雇用の面では、終身雇用の減少、派遣社員や契約社員の増加といった人材の流動化により、社員教育の期間とコストを抑える必要が出てきている。その中で、自社の商品開発力、技術力、営業力、情報収集力などが他社と比べて勝っているのか、そのための人材がそろっているのかを正しく把握しておく必要がある。

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