池田 冬彦
AeroVision
富士総合研究所(現みずほ情報総研)のSEを経て、出版業界に転身。1993年からフリーランスライターとして独立しAeroVisionを設立。以来、IT系雑誌、単行本、Web系ニュースサイトの取材・執筆やテクニカル記事、IT技術解説記事の執筆、および、情報提供などを業務とする。主な著書に『これならできるVPNの本』(技術評論社、2007年7月)、『新米&シロウト管理者のためのネットワークQ&A』(ラトルズ、2006年5月)など多数。
システムの脆弱性を突いた不正アクセスやマルウェア感染、標的型攻撃による情報漏えいやシステム破壊などは後を絶たず、脅威のレベルも年々増大する傾向にある。これを情報システム部門ですべて対応するには限界がある。このような現状において、今大きく注目されているのが、インスデントに対処するための組織、CSIRT(Computer Security Incident Response Team)だ。CSIRTを自社内に設置すると、他企業、他組織と連携しながらインシデントに効果的に対応できるようにする体制・仕組みが構築できる。このCSIRTの詳細と構築・運用方法について詳しく見ていくことにしよう(監修協力:日本シーサート協議会)。(2012年6月28日公開、2020年5月3日に一部改訂)
PCを起動したり、周辺機器の入出力をコントロールするための基本的なソフトウェアとして、永らくBIOSが使われてきたが、その役割を終えつつある。と、言われ続けて早数年、ようやくBIOSに代わって「UEFI(Unified Extensible Firmware Interface)」へと世代交代が進みそうだ。Windowsの次期バージョン(コードネーム:Windows 8)では、このUEFIに標準対応することがマイクロソフトから表明されている。このWindows 8ではUEFIを用いたある機能について、今大きな議論が起きている。今回はこのUEFIの仕組みや変遷、メリットについて基本から見ていくことにしよう。
テレマティクス(telematics)とは、自動車に搭載するネット接続が可能な端末を使って、交通情報や天気、ニュースといったさまざまな情報(コンテンツ)を利用できるようにする情報サービス、または、システム全般を指す言葉だ。トヨタ自動車や本田技研工業、日産自動車では独自のサービスを既に開始しているが、それ以外にも物流における、燃費や荷物の到着時刻予定などの情報を共有できる業務用テレマティクスなども開発されている。1990年代後半から取り組みが始まったテレマティクスが急速に注目を集めている背景にあるのが「スマートフォン」と「クラウド」だ。ここでは最新のスマートフォンとテレマティクスの基本と現在の状況をまとめるとともに、これからの可能性について見ていくことにしよう。