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  • 2020/08/17 掲載
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「囲碁や将棋のように、卓球にもAIを応用できないか?」──日本代表チームの監督が発したそんな一言から、卓球の試合分析におけるAI活用の検討が始まった。国際大会で戦う多忙な日本代表選手たちが、各国のライバル選手の試合映像を効率良く確認して事前に作戦を練るためだ。日本卓球協会から相談を受けた国立スポーツ科学センターは、IBMと共同で試合映像からラリーとスコアを検出するアルゴリズムを新たに開発。それらを用いて実装したシステムが現場で使われ始めようとしている。

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AIは卓球の試合をどこまで理解できるか?

ライバル選手の戦いぶりを試合映像で確認し、攻略法を練る

 国際大会で活躍する日本代表チームのアスリートや、所属団体に対する医科学的な支援を目的として2001年に設立された国立スポーツ科学センター(JISS)。世界レベルのトレーニング施設である味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)とともにハイパフォーマンススポーツセンター(HPSC)を構成し、最先端のスポーツ科学・医学・情報の研究に基づく支援を通じて、日本の国際競技力の向上に貢献している。

 そのスポーツ科学部でスポーツバイオメカニクスの専門家として活動する尾崎 宏樹氏は、2017年、日本代表チームの国際競技力向上を担う公益財団法人日本卓球協会(以下、日本卓球協会)より、「国際大会の試合映像の分析をAIによって効率化できないか」との相談を受ける。

「JISSでは、それまでも試合映像の収集や科学的な分析に基づく選手のフォーム改善などで日本卓球協会の活動をサポートしてきました。協会のスポーツアナリストらが収集した試合映像は、JISSが運営するスポーツ映像データベース『JISS nx』に登録します。それを国際大会に参加する選手やコーチが閲覧して各国の強豪選手の直近の戦いぶりを確認し、対戦時の作戦を立てるのです」(尾崎氏)

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独立行政法人日本スポーツ振興センター
ハイパフォーマンスセンター 国立スポーツ科学センター
スポーツ科学部
研究員 博士(工学)
尾崎 宏樹氏

 選手やコーチにとっては、この映像情報が極めて重要だと日本卓球協会でNTC専任コーチングディレクターを務める山田 耕司氏は強調する。

「国際大会のスケジュールは過密であり、ライバルの試合映像に全て目を通す余裕はありません。そこで、アナリストが試合映像から内容を分析し、得点数などの基本的なスタッツ(注1)と、サービス時やラリー開始・終了時などを示すタグを映像の該当個所に付けていきます。これらを頼りに見たいシーンを探すことで、選手やコーチはより効率的に試合の内容を確認できるわけです」(山田氏)

注1:選手のプレー内容に関する各種の統計値。

この記事の続き >>
・日本代表チーム監督の一言「卓球にもAIを応用できないか?」
・映像は不鮮明、撮影アングルもバラバラ…アルゴリズム開発の“苦悩”
・選手が分析に費やしていた時間を大幅に短縮、アナリストはより高度な分析へ

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