- 2025/04/24 掲載
米4月総合PMI、1年4カ月ぶり低水準 関税強化で販売価格上昇
[ワシントン 23日 ロイター] - 米S&Pグローバルが23日発表した4月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は51.2と、前月の53.5から低下した。2023年12月以来、1年4カ月ぶりの低水準となった。米政権が関税を強化する動きを見せる中、販売価格指数が上昇した。
製造業PMIは50.7と、前月の50.2から上昇。ロイターがまとめたエコノミスト予想の49.1を上回った。一方、サービス業PMIは51.4と前月の54.4から低下し、予想の52.5も下回った。
企業は採用に消極的で、S&Pグローバルはその要因について「経済見通しや需要への懸念、コスト上昇、労働力不足」を挙げた。今後1年の景況感は22年7月以来、2年9カ月ぶりの低水準だった。
今回の調査は、米政権が「相互関税」の第2弾を発動し、その90日間の一時停止を発表した当日の4月9日から22日まで実施。中国からの輸入品への関税は145%となったほか、各国への10%の一律関税や、自動車、鉄鋼、アルミニウムの25%関税については継続している。
新規受注指数は52.5と、前月の53.3から低下。観光関連を含むサービス輸出の減少が響いた。製造業の受注は小幅に増えた。一方、関税措置を背景に輸出は減った。商品・サービスの販売価格指数は55.2に上昇し、1年1カ月ぶりの高水準となった。前月は53.5だった。雇用指数は50.8と、前月の51.5から低下した。
総合PMIの低下は第2・四半期(4-6月期)初めの米国の経済活動が低調だったことを示唆している。エコノミストらは、第1・四半期(1-3月期)の米経済成長率が急激に鈍化し、年率で0.5%を下回ったと予想している。第1・四半期の米国内総生産(GDP)速報値は、30日に公表される予定。
関連コンテンツ
PR
PR
PR