- 2025/04/22 掲載
コンサル強化へ組織再編=2000人規模、グループ収益伸ばす―みずほ信託社長
みずほ信託銀行の笹田賢一社長はインタビューに応じ、顧客が法人か経営者個人かで分かれていた部門の垣根を取り払い、今年度から2000人規模の「コンサルティング部門」として再編したことを明らかにした。同社の強みである株主戦略や事業・資産承継などの提案体制を強化し、みずほグループ内の証券や銀行とも連携、関連収益を「もう一段伸ばす」と強調した。
株主活動の活発化や事業承継問題の深刻化などを背景に、同社のビジネスを起点としたグループの関連収益は2024年度、当初計画比で2.5倍を達成。笹田氏は「手応えはあるが、まだまだこれからだ」と語った。
株主対応については、「大買収時代と言われる中で、買収防衛など企業にとって有事の案件が非常に増えている」と指摘。同社は証券代行業務を通じて多くの企業と接点を持つ一方、グループ内のみずほ証券との連携は不十分だったとし、人事交流などを通じて対応力を深め、事業拡大につなげる考えを示した。
一族経営の企業の事業・資産承継などを支援する事業にも注力。創業者から代が進むにつれて株式が分散し、親族以外が後継となるケースも増えるなど、承継の多様化・複雑化が進む。笹田氏は「ファミリーの結束とビジネスの成長という両面のコントロールがわれわれの得意領域だ」と述べ、需要取り込みに自信を見せた。
【時事通信社】 〔写真説明〕インタビューに答えるみずほ信託銀行の笹田賢一社長=14日、東京都千代田区
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