- 2024/06/09 掲載
オーストリア中銀総裁、金利見通しに慎重姿勢 利下げ転換か判断尚早
ECBは6日、主要政策金利の0.25%ポイント引き下げを決定した。利下げは4年9カ月ぶり。理事会メンバーが事前に利下げの意向を示唆していたため、決定は市場の予想通りだった。ただ、追加緩和を示唆することは控えた。
6日の理事会で唯一、利下げに反対したホルツマン氏は、オーストリアのラジオに対し、ECBは今後、自らの手を縛ることは避けたいと指摘した。
今回の利下げが借り入れコスト引き下げへの転換を意味するか、それとも特定の方向へのコミットを伴わない一歩なのか問われると、「正しい方向への一歩だ」と回答。「再利上げの必要がないことを望むが、それは分からない」とし、将来の決定はデータ次第だと述べた。
考慮すべき要因の一つとしてECBと米連邦準備理事会(FRB)の金利差を挙げ、FRBが年内3回の利下げを実施しなければ、ユーロの対ドル相場が打撃を受け、ユーロ圏のインフレが加速する可能性があるとした。
また、ECBがインフレ抑制で勝利宣言できるのは物価上昇率が目標の2%に低下してからだと指摘。「2026年にはそこに到達することを望む」とし、「モデルではそう予測されている。さらなるショックがないという前提だ」と述べた。
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