- 2024/03/08 掲載
エヌビディア投資のレバレッジ型ETF、過去最大の資金が流入
[7日 ロイター] - 米半導体大手エヌビディアの株式だけに投資するレバレッジ型上場投資信託(ETF)への7日の資金流入額が、1日間として過去最大を記録した。
LSEGリッパーのデータによると、「グラナイトシェアーズ2XロングNVDAデイリーETF」にはこの日、差し引きで1億9700万ドルが流入。年初時点で2億1375万ドルだった預かり資産は14億1000万ドルに膨らんでいる。
米国では2022年に登場したレバレッジ型ETFは、原資産(この場合はエヌビディア株)の変動率に一定の倍率をかけたリターンを追求する商品で、読みが当たった場合に限ってごく短期間で大きな収益を得られる商品であるため、リスクを避ける投資家からは総じて敬遠される。
一方、業績やその他のニュースに基づいて変動率が最も大きくなる銘柄に賭けようとする投機筋の間では人気になっている。
特にエヌビディアは高性能の人工知能(AI)半導体市場の約80%を握り、堅調な業績見通しとAIを巡る市場の熱狂を背景に、株価が年初来で82%弱も高騰。ベッタファイのチーフETFストラテジスト、トッド・ローゼンブルース氏は「エヌビディアは今年最も活況な銘柄であり、多くの投資家はより大きなリスクを背負うのと引き換えに、より高いリターンを獲得することに熱心だ」と指摘した。
同氏は、エヌビディアと同じような絶対保有したいと思う銘柄がまた新たに出現するとともに、単一銘柄に投資するレバレッジ型ETFに対する引き合いは続いていくとみている。
2月全体で見ても、エヌビディア株に投資するレバレッジ型ETFは、グラナイトシェアーズのほか、「ディレクシオン・デイリーNVDAブル1.5XシェアーズETF」や「T-Rex2Xロング・エヌビディア・デイリー・ターゲットETF」などに差し引きで過去最大の資金が流入した。
この3つのETFの預かり資産は年初から5―11倍に増え、受益証券の価格は143―218%も上昇し、他のETFをアウトパフォームしている。
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