- 2024/03/07 掲載
米SEC、上場企業に気候リスク・排出量開示義務 経済団体反発
[6日 ロイター] - 米証券取引委員会(SEC)は6日、米上場企業に特定の気候関連リスクや温室効果ガス排出量の開示を義務付ける規則の導入を決めた。前例のない規制だが、2022年3月に公表した当初案に比べて内容が緩和された。
共和党知事が率いる10州は反発し、SECを提訴すると表明。全米商工会議所も法的措置を検討するとした。
新規制により温室効果ガス排出量や気候関連の事業リスク、低炭素経済への移行に対する備えといった情報について、企業の開示方法に基準が設けられた。
大企業にサプライヤーや製品の最終利用者からの温室効果ガス排出量を集計して公表するよう求めるという当初案が削除されたほか、大企業が自社事業からの排出量や電力購入データについて、投資家への開示の是非を判断することを認めた。
SECの民主党系委員3人が賛成した一方、共和党系委員2人が反対した。
共和党系マーク・ウエダ委員は、「SECは権限を越え、開示制度を社会変革を促す手段として利用する前例を作った」と批判。
ゲンスラー委員長は投資家がグリーン化情報に基づき売買の判断をすることが可能になったとし、SEC自体は「完全に中立的」だと強調した。
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