- 2024/03/07 掲載
賃金に変化の兆し、物価目標へ着実に歩を進めている=中川日銀委員
[松江市 7日 ロイター] - 日銀の中川順子審議委員は7日、島根県金融経済懇談会であいさつし、企業の賃金設定を巡る姿勢に明確な変化の兆しが見られるなど、経済・物価情勢は2%物価目標の実現に向けて「着実に歩を進めている」と述べた。ただ、日本経済には自然災害の発生などさまざまな不確実性が常に存在するとして「その時点での適切な政策運営のため、予断を持たずに情報収集を続けた上で判断したい」と語った。
高田創審議委員が2月29日のあいさつで、経済の不確実性はあるものの「2%物価目標実現がようやく見通せる状況になってきた」と言明したことで、市場では早期のマイナス金利解除観測が高まり、中川委員の発言に注目が向かっていた。
中川委員は、今後、仮に2%目標が見通せる状況に至ったと判断され金融政策を見直すことになった場合には、イールドカーブ・コントロール(YCC)のほか、リスク性資産の買い入れなどについて「金融市場への影響とともに、これらが非伝統的なものであることも念頭におきながら議論が行われ、修正要否について判断することになる」と指摘した。
(和田崇彦)
関連コンテンツ
PR
PR
PR