• 2024/03/01 掲載

債券市場の機能度DI、2月はマイナス29 小幅に4回連続改善=日銀

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Takahiko Wada

[東京 1日 ロイター] - 日銀が1日発表した「債券市場サーベイ」の2月調査によると、債券市場の機能度に対する市場参加者の見方を示す機能度判断DIはマイナス29となった。前回2023年11月調査(マイナス31)から持ち直し、4回連続で改善した。マイナス圏ながら、2022年5月調査以来の高い水準。昨年10月のイールドカーブ・コントロール(YCC)の運用柔軟化以降、日銀の国債買い入れが減少傾向となる中、市場機能の改善が続いた。

もっとも、市場機能の改善は小幅にとどまった。日銀の担当者は「市場機能度はひと頃に比べて改善しているものの、前回調査対比で大きく変化しているわけでもないとの見方が多い」と説明した。

長期金利の水準低下で、取引の手控えを指摘する向きもあったという。市場の機能度や流動性に関する各論では、取引頻度、取引相手の数、1回当たりの取引金額の判断DIがいずれも悪化した。

機能度判断DIは機能度が「高い」と答えた割合から「低い」と答えた割合を差し引いた数字で、マイナスの数字が大きいほど市場機能が低下していると判断している市場参加者が多いことを意味する。調査期間は2月1─7日、日銀の国債売買オペ先や大手機関投資家など71社を対象に調査を行った。

<金利見通し、総じて下方修正>

金利の低下を反映し、金利見通しの中央値は総じて前回を下回った。10年債利回りの中央値は、23年度末で0.80%(前回1.00%)、24年度末で1.00%(同1.10%)、25年度末は1.10%(同1.20%)。

20年債利回りでは、23年度末が1.60%(同1.70%)、24年度末は1.70%(同1.80%)、25年度末は1.75%(同1.82%)。30年債利回りでは、23年度末は1.85%(同1.95%)、24年度末が2.00%(同2.00%)、25年度末が2.00%(同2.00%)。

(和田崇彦)

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