• 2024/02/23 掲載

トヨタグループ、立て直し急務=「源流」豊田自動織機にも是正命令

時事通信社

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国土交通省は22日、トヨタ自動車グループの日野自動車、ダイハツ工業に続き、トヨタの「源流」とされる豊田自動織機に対してもエンジン認証不正で、道路運送車両法に基づく是正命令を出した。1月に公表された特別調査委員会の報告書は、認証試験を巡る不正の根本原因として、トヨタに依存した「受託体質」などを指摘しているが、グループ統治も含めた抜本的な立て直しが急務となる。

「真面目に地道にやっていきたい」―。豊田自動織機の伊藤浩一社長は是正命令を受け、こう強調した。同社は1926年、豊田佐吉氏が発明した織機を量産する目的で設立。長男の喜一郎氏が国産乗用車の製造に乗り出そうと自動車部門を設け、37年にトヨタ自動車工業(現トヨタ自動車)として独立した。

今回、国の認証「型式指定」の取り消し対象となった産業車両用エンジンのほか、フォークリフト車両など手掛ける製品は幅広く、トヨタからスポーツ用多目的車(SUV)「RAV4」の生産も委託されている。

不正の背景として、トヨタの監督指揮下で自動車エンジン開発を進めていたため、人材育成が不十分で、エンジン事業部では現場の課題を自主的に解決する力が弱かったとされる。このほか、日野自動車やダイハツの不正の背景とも共通する、トヨタに物を言いづらい企業風土も挙げられる。

トヨタの豊田章男会長は1月、豊田自動織機の発祥地であるトヨタ産業技術記念館(名古屋市)で、相次ぐ不正を謝罪した。「私自身が責任者としてグループの変革をリードする」と宣言したが、失われた信頼を取り戻し、グループを立て直すのは容易ではない。

【時事通信社】 〔写真説明〕エンジン認証不正で、国土交通省からの是正命令書を受け取る豊田自動織機の伊藤浩一社長(右)=22日午前、東京都千代田区 〔写真説明〕エンジン認証不正で是正命令書を受け取り、記者団の取材に応じる豊田自動織機の伊藤浩一社長=22日午前、東京都千代田区

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