- 2023/09/12 掲載
UAWスト長期化なら米大手3社は生産大幅減、自動車値上がりも
[11日 ロイター] - 米3大自動車メーカー(ビッグ3)で働く全米自動車労組(UAW)の組合員が労働協約の見直しを巡りストライキを計画している問題で、アナリストはストが長期化すれば3社の生産台数が数千台規模で落ち込んで自動車価格が上昇し、サプライチェーン(供給網)の混乱が悪化すると予想している。
ゼネラル・モーターズ(GM)とフォード・モーター、ステランティスの大手3社とUAWは新たな労働協約について交渉中。現行の労働協約は14日に期限を迎えるが、労組側はこの時点までに合意できなければ3社一斉でストを行う方針を示している。
米調査会社JDパワーによると、ストが2週間程度続いた場合、新車の価格が2%弱上昇する可能性がある。
JDパワーのタイソン・ジョミニー副社長によると、国内ブランドが早々に在庫切れとなれば、トヨタやホンダ、フォルクスワーゲン(VW)などのメーカーが恩恵を受けることもあり得る。また自動車の供給が不足すれば、新車市場に連動する中古車市場にも大きな影響が及びそうだという。
CFRAのアナリスト、ガレット・ネルソン氏は、大手3社で一斉にストが行われれば北米の自動車生産が1週間当たり15万台落ち込み、在庫払底に伴って自動車価格が上昇すると予想している。
ドイツ銀行は先に、ストによるメーカーごとの1週間当たりの生産への影響を4億─5億ドル程度と推計した。
関連コンテンツ
関連コンテンツ
PR
PR
PR