- 2023/09/08 掲載
午後3時のドルは147円前半、財務相発言で一時急落 介入警戒
[東京 8日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場終盤の水準から小幅安の147円前半で取引されている。鈴木俊一財務相の円安けん制発言を受けて一時円が買われ、ドルは146円半ばまで急落したが、その後は緩やかに持ち直した。
ドルが急動意を見せたのは、午前9時半過ぎ。財務相が記者会見で、円相場の過度な変動には「あらゆる選択肢を排除せず適切な対応を取りたい」と述べたことが伝わると、147円前半から146円半ばまで急落した。
しかし急速な売りは、発言から10分ほどで収束し、1時間後の10時半頃には147円前半を回復した。「6日の神田真人財務官の発言と比べて目新しいコメントはなく、そこまで危機迫る感じではない、との見方でドルは値を戻したようだ」(トレイダーズ証券の市場部長・井口喜雄氏)という。
神田財務官は6日、円相場の変動について「あらゆる選択肢を排除せずに適切に対応していく」と発言。直後に円が上昇した。
市場では、ドル高/円安の進行ピッチがそれほど速くないため、円買い介入の可能性は、まだそれほど高くないとの見方が優勢だ。とはいえ、現在の147円台は昨秋に介入した水準より円安に振れているため「上昇が勢いづけば、いつ介入が行われてもおかしくない」(外銀アナリスト)と警戒する声が聞かれた。
ドルは午後も147円前半で一進一退が続いた。上海外為市場では人民元が対米ドルで2007年12月以来の安値を付けたが、他の主要通貨に大きな影響はなかった。市場では、中国が政府職員のiPhone使用規制を強化したとの報道が話題となった。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 147.14/147.15 1.0722/1.0726 157.79/157.80
午前9時現在 147.33/147.34 1.0697/1.0698 157.59/157.63
NY午後5時 147.28/147.31 1.0695/1.0699 157.54/157.58
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