- 2023/09/04 掲載
米SECの私募ファンド新規則、業界団体が無効化求め提訴
[ニューヨーク 1日 ロイター] - 米証券取引委員会(SEC)が8月23日にヘッジファンドや未公開株ファンドなどプライベート(私募)ファンドの透明性を強化する新規則を採択したことを巡り、ヘッジファンドなどの業界団体が9月1日、新規則はSECによる採択が法的権限を逸脱しているとして無効化を求める訴えを起こした。
訴訟を起こしたのは大手ヘッジファンドを代表するロビー団体「マネージド・ファンズ・アソシエーション(MFA)」など6つの団体。「新規則はSECの法的権限を超えており、通告や意見公募の要件を順守することなく採択されたもので、行政手続法に違反し恣意的で一貫性を欠く。裁量権の乱用であり、法律に違反している」と訴えている。
MFAのブライアン・コーベット最高経営責任者(CEO)は、新規則が投資家のコスト負担を大きくし、競争を阻害すると主張した。
一方、SECの広報担当者は「SECはその権限と行政手続きに関する法律にのっとって規則を制定している」と述べ、法廷で争う姿勢を示した。
新規則はプライベートファンドに手数料と運用成績に関する報告書を四半期ごとに公表させ、手数料の体系についても一定程度開示することを義務付けた。また一部の投資家に対して償還やポートフォリオのエクスポージャーに関して優遇措置を与えることを禁じているほか、ファンドに年1回の監査も命じている。
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