- 2023/05/24 掲載
中国昆明市、融資平台の資金繰り悪化を否定
融資平台は地方政府の資金調達事業体でインフラ開発で重要な役割を果たしているが、新型コロナウイルス後の景気回復低迷で債務に対する懸念が浮上している。
国内のソーシャルメディアでは、昆明市の一部の融資平台が債務の返済で「大きな問題」を抱えており、規則に反して社会保障基金や住宅公積金を返済に充てているとの情報が流れている。
同市の国有資産監督管理委員会は、ソーシャルメディアの情報は虚偽であり「合法的な権利と利益を守るため法的措置を講じた」と表明した。
これまで融資平台が公開市場で債務不履行に陥った事例は報告されておらず、一部の投資家は政府が返済を保証するとの見方を示している。
ゴールドマン・サックスは今月のリポートで、雲南省や貴州省など内陸部の省は「資金繰りが相対的に厳しく、債務の返済圧力に対する脆弱性が高い」と指摘。
民生証券のアナリストは、昆明市の不動産市場の低迷や税収を支える基幹産業の不足などが懸念要因になっていると見方を示した。
貴州省の省都である貴陽市の財務局は先週公表した2022年の報告書で、債務問題を解決するために「あらゆる技術的手段」を試みたが「返済資金の確保が間に合わなければ、いつ債務リスクが発生してもおかしくない」と指摘した。その後、この報告書はウェブサイトから削除された。
ゴールドマン・サックスは「融資平台の借り入れを抑制し、利払いを減らす取り組みにもかかわらず、今年予定されている地方政府の債務返済額は記録を更新する可能性がある」と推計している。
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