英中銀、インフレ急伸から大きな教訓学ぶ必要＝ベイリー総裁

[ロンドン ２３日 ロイター] - イングランド銀行（英中央銀行）のベイリー総裁は２３日、インフレ率が依然として２桁にとどまり、食品価格が１９７０年代以降で最も速いペースで上昇する中で、中銀には「学ぶべき非常に大きな教訓」があるとの認識を示した。

議員との質疑応答に臨んだベイリー総裁に対し、インフレ率の上昇を予測できなかったことへの質問が集中した。同氏は「極めて大きなショックに直面したときの金融政策の運営方法について、非常に大きな教訓があると思う」と述べた。

議会財務委員会のボールドウィン委員長は、コストが急上昇しているという食品生産者の警告を中銀が受け止めるのが遅すぎたと主張。情報収集やモデルの設計に問題があったとの見方を示した。

ベイリー氏は、食品価格の上昇がピークに達した可能性が高いとの情報を中銀の関係者が２月に得ていたが、海外の天候不順が砂糖などの作物に影響を及ぼしたため、異なる結果になったと説明した。

また食品生産者は中銀の予想よりも高いコストを織り込んでいた可能性があり、それを考慮すべきだったと述べた。