- 2023/05/23 掲載
午後3時のドルは138円半ばでほぼ横ばい、米金利上昇が支え
東京市場でドルは138円後半で取引を開始。仲値にかけては実需の売り買いが交錯した後、ドルは利益確定の売りに押され、138円半ばまで軟化。その後、日経平均株価の堅調な推移やリスクオンの流れから円売り圧力が強まり、ドルは一時138.88円付近と半年ぶりの高値まで上昇した。
午後に入り、ドル円はじりじりと軟化。日経平均株価が一時200円を超える急落となり、クロス円を中心に円買い圧力が強まった。また、「人民元の下げも一服し、ドルを支える要因がなくなったことも一因」(国内銀)との声が聞かれ、ドルは一時138.36円付近まで下落した。
足元の時間外取引の米長期金利は3.7%を超えるなど3月以来の高水準を維持している。米債務上限問題に対する楽観的な見方や米国で大型の社債発行が続いたことが要因とみられるほか、前日の米連邦準備理事会(FRB)高官のタカ派的な発言が金利上昇を促した面もあるという。
「米株価の堅調な推移を受けて、米FRBはタカ派的な旗を降ろしにくい状況。ただ、年内の利下げ観測の一部剥落にとどまっており、6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利上げ観測が高まったわけではない」と、あおぞら銀行のチーフマーケットストラテジスト、諸我晃氏は指摘する。
足元のドルは138円半ばで底堅く推移しており、140円も視野に入りつつある。諸我氏は「今後一段とドルを押し上げる材料が出てくるのか、注目。今晩発表されるPMIが下振れた場合はドル/円の下押し圧力となりやすい」との見方を示した。
朝方に行われた米国の債務上限問題に関する協議は進展が見られず、外為市場の反応も限定的にとどまった。「報道などから、双方が歩み寄りを模索している印象を受ける」(外銀)と近く合意に達する可能性に期待を寄せる声も出ていたが、米金利や米株先物にも特段の反応はなかった。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 138.57/59 1.0805/09 149.75/79
午前9時現在 138.65/67 1.0809/13 149.89/93
NY午後5時 138.60/61 1.0811/15 149.85/89
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