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- 2019/12/27 掲載
API管理ツール比較のポイントをガートナーが解説、グーグルやIBM、Muleらの評価は?
APIへの企業の関心が急速に盛り上がっている背景
ソフトウェアのデータや機能を外部から呼び出すための命令や関数の集合体である「API(Application Programming Interface)」への企業の関心が急速に盛り上がっている。ソフトウェア連携の“懸け橋”として知られてきたAPIを利用すれば、社内外のソフトウェアの自社サービスへの流用により、そもそも開発効率を格段に高められるからだ。そのうえで、「デジタルトランスフォーメーション(DX)」のために他社との協業の重要性が増していることが拍車をかけている。
APIで自社サービスを公開すれば、他社サービスを通じて、新たなチャネルでユーザーに届けられるとともに、他社サービスを組み込んだ新たな付加価値を提供することが可能となる。
つまり、APIにより、公開側と利用側の双方とも、自社単独では困難なメリットの、ごく短期間かつ容易な実現を見込むことができるのだ。
一方で、コンテナ技術の登場による、ソフトウェア連携の広がりもある。これらの事情が相まって、企業システムでAPIはもはや無視できない存在となっているのだ。
API管理製品・ツールで確認すべき機能
ガートナーでは、このAPIに関する製品を毎年評価し、「API管理」のマジック・クアドラントとして結果を取りまとめている。評価で見ているのは製品の「機能の充実度」と「ライフサイクル全体に対するカバー度」だ。ガートナー シニア ディレクター, アナリストの飯島公彦氏によると、まず前者について、API管理の機能は、開発者のAPI開発や利用を支援する「APIポータル」と、APIの利用を適切に管理する「APIゲートウェイ」に大別されるという。後者にはAPIに流れるデータの流用制御や、データ変換、セキュリティなどの機能が含まれる。
一方の後者について、「APIは設計と利用フェーズの機能にフォーカスがあたりがち」(飯島氏)だが、一般的なシステムと同様、「計画と設計」「実装とテスト」「デプロイと実行(基本)」「デプロイと実行(高度)」「バージョニングと廃止」というライフサイクルを辿り、各フェーズで満たすべき要件はそれぞれ異なる。
飯島氏は、「最初の計画と設計フェーズだけでも、目的から出発してトップダウンで設計するやり方と、既存のシステムやデータ活用を前提にボトムアップで設計するやり方などいくつかあり、ベンダーそれぞれで対応範囲は異なります」と解説する。
では、今年度の結果はどうなったのか。まず、登場する顔ぶれには、若干の変化があった。API管理製品を手掛けていたCA Technologies(CA)の買収により、Broadcomが新たに評価対象に加わるとともにCAは外された。
また、「digitalMLやKonyなどは、APIそのものからインテグレーションや開発の支援にそれぞれ軸足を移したと判断し評価から外しています」(飯島氏)。注目度が高い領域だけに、もうしばらくは変化が続きそうだ。
【次ページ】API製品のマジック・クアドラント、金融業界で特に伸びている企業とは?
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