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サーバ仮想化を実施している企業434社に対し、クライアント仮想化、ストレージ仮想化、ネットワーク仮想化の実施状況について調査を行ったところ、「サーバ仮想化のみ」は42.6%で半数以下に留まった。残りの半数以上は複数の技術セグメントで仮想化を実施しており、「サーバ+ネットワーク+ストレージ+クライアント」が14.1%、「サーバ+ストレージ」が10.4%、「サーバ+クライアント」が9.9%、「サーバ+ネットワーク」が8.1%となった。
IDC Japanは22日、仮想化に関する導入状況の調査結果を発表した。本調査は、仮想化ソフトウェアによるサーバ仮想化を実施している企業と実施を検討している企業を対象に実施。それぞれ434社、81社からの有効回答を得た。調査は2013年6月に実施した。
サーバ仮想化の実施時期についての調査では、2009年以前に実施している企業は26.4%で、2010年の実施は15.1%、2011年の実施も15.1%、2012年の実施は22.3%、2013年(6月時点)の実施は5.2%で、84.1%が実施済みとなった。残りは2013年7月以降の実施予定企業となる。
従業員5,000人以上の大手企業では2010年までに実施している企業が約59.2%で、大手企業では早い時期にサーバ仮想化が実施されていることがわかった。これに対して、100~499人の企業では2010年以前の実施が36.9%に対し、2011年~2013年の実施が46.2%となり、中堅中小企業では2011年以降の実施が増えていた。
さらに、サーバ仮想化を実施している企業434社に対し、クライアント仮想化、ストレージ仮想化、ネットワーク仮想化の実施状況について調査を行ったところ、「サーバ仮想化のみ」は42.6%で半数以下に留まった。残りの半数以上は複数の技術セグメントで仮想化を実施しており、「サーバ+ネットワーク+ストレージ+クライアント」が14.1%、「サーバ+ストレージ」が10.4%、「サーバ+クライアント」が9.9%、「サーバ+ネットワーク」が8.1%となった。サーバだけではなくこの結果から、他の技術セグメントでの仮想化が進みつつあることがわかった。
ネットワーク仮想化を実施している企業において得られた効果として、「ネットワークの管理が一元化できる」と「VLANを拡張できる」が29.6%で最も多く、「ネットワークの冗長性、可用性が高まる」と「ネットワーク構成を柔軟に変更できる」が24.4%で続いた。また、仮想化しているサーバ(物理)が50台以上の大規模に仮想化を実施している企業では、「ネットワーク機器のコストが削減される」と「ネットワークの設定作業負担が軽減される」が28.6%と高い回答率となり、ハードウェアコストと運用コストの削減効果が大きかったことが明らかになった。
「仮想化はサーバだけにとどまらず、ネットワーク、ストレージ、クライアントにも浸透しつつある。さらに仮想化が進展していくと、それぞれの境界は小さくなり、ITインフラ全体の一元管理の実現に向かっていく。今後ベンダーやシステムインテグレーターは個々の仮想化ソリューションではなく、包括的な仮想化ソリューションを提供していくことが重要となっていく。」(IDC Japan ソフトウェア&セキュリティ シニアマーケットアナリスト 入谷 光浩氏)
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