- 2013/04/01 掲載
クラウドファーストが進展、国内パブリッククラウド市場は2017年には3.4倍に
国内パブリッククラウドサービス市場は拡大を続けており、同社によれば、2017年の同市場規模は、2012年比3.4倍の3,178億円になるという。

IDCでは、東日本大震災の影響によって、堅牢性と障害対策への期待からパブリッククラウドサービスに対するユーザー企業の注目は高まったと指摘。また、2012年以降、パブリッククラウドサービスが持つ先進的な機能に対するユーザー企業の理解も深まったという。
ここでいう先進的な機能には、情報系アプリケーションにおけるモバイルデバイス対応やソーシャルネットワークとの連携、インフラサービスにおける設定/バックアップ/ログ管理の自動化などを挙げた。
パブリッククラウドサービスは「早い」「安い」「拡張性」だけではなく、「災害対策」「先進機能の導入」に有効なITソリューションであるとの認識がユーザー企業に広く浸透した。
2013年以降の国内パブリッククラウドサービス市場は、適用するシステム領域の多様化と、利用量の拡大が見込まれるという。同市場は、市場規模の拡大に伴い2012年の前年比成長率をピークに以後、成長率が低下していくものの高い成長が継続するとIDCは予測している。
また、国内パブリッククラウドサービス市場は急速に発展している。その特徴から、クラウドを用いたIT導入を優先的に検討する「クラウドファースト(Cloud First)」を推進するユーザー企業が増加している。なかでも、コラボレーティブやCRMアプリケーション、バックアップ/リカバリーサイト、一般消費者向けWebシステムなどの領域では、「クラウドファースト」の浸透が見られるという。
一方、ベンダーにとって、国内パブリッククラウドサービス市場は、技術やビジネスモデルによって市場を開拓する時期は過ぎ去り、新たな競争時代を迎えた。
「新たな競争時代では、技術を核としたベンダー主導による事業開発ではなく、ユーザーが求める価値を核とした特化型ソリューションの提供が重要である」と IDC Japan ITサービス リサーチマネージャーの松本 聡氏は述べている。
今回の発表はIDCが発行したレポート「国内パブリッククラウドサービス市場 2012年の実績と2013年~2017年の予測」(J13280102)にその詳細が報告されている。
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