- 2012/04/06 掲載
エヌ・シー・エル・コミュニケーション、米Pica8社のOpenFlow対応L2/L3スイッチ「Pronto」シリーズ販売開始
発表会に登壇した同社 代表取締役社長の関根 尚氏は、「OpenFlowこそがイノベーションの鍵となる。データセンタ向け機器のコモディティ化を促進し、現在の制限環境をブレイクさせていきたい。オープン化の促進によって、例えば仮想リソースのマネジメント改善や、L2マルチパス対応の改善といったメリットが期待される」とコメント。データセンタの抱える課題、性能の追求とコスト低減の両立を解決するためには、ネットワーク機器の低価格化の追求と、仮想化・新アーキテクチャによる高性能化が必要だと解説した。
Pica8社は、本社を米国に、研究所を北京に置き、ネットワーク機器のコモディティ化の推進、新しいネットワークアーキテクチャの積極採用を目指し製品開発を行う。同社のProntoシリーズは、Cisco社やJuniper社が採用しているものと同等の高性能コマーシャルチップ(Broadcom Trident+ チップセット)と、OSSを採用することで、データセンタ向けに開発された同等スペックの他社ToR(Top of Rack)製品と比較して、20~60%低価格を実現したL2/L3スイッチ。Prontoシリーズのソフトウェア環境である「PicOS(ピコス)」は、Linux OS(Kernel 2.6)をベースシステムとして、OSSのネットワークOSであるXORPをプロトコルスタックとして採用している。XORPはOSSのネットワークOSの中でもモジュール化と拡張が容易であり、Pica8は、データセンタに必要な機能に特化してXORPを機能拡張し、パフォーマンスと安定性を向上させた「XORPLUS OS(ゾープラス OS)」をProntoシリーズに搭載している。また、マルチプロセスが可能なLinuxを採用していることで、制御用に搭載しているデュアルコアCPUのパフォーマンスを最大限に生かすことが可能となり、スイッチング性能を向上させている。
ラインアップは、10GE (SFP+)48ポートと40GE(QSFP)4ポートのアップリンクを搭載するハイエンドモデル「Pronto3920」、3920からアップリンクを排除し、高密度10GEポートを高いコストパフォーマンスで提供する「Pronto3780」、1GE(RJ45)48ポートと10GE(SPF+)4ポートのアップリンクを実装する「Pronto3290」、3290に二重化電源を搭載した「Pronto3295」の全4モデルが用意されている。いずれも19インチラック対応1Uサイズ、最大消費電力130W(3290)の省エネ設計となっている。価格(定価、消費税別)は、「Pronto3290」32万3,000円、「Pronto3295」35万6,000円、「Pronto3780」121万2,000円、「Pronto3920」154万5,000円(ソフトウェアサポート、オンサイトサポートは、別途「Support & Maintenance」費用が必要、初年度から)。4月18日から出荷開始される予定だ。
関連コンテンツ
PR
PR
PR