- 2011/10/27 掲載
ソニー・エリクソン、ソニーの100%子会社に
ソニー・エリクソンは、2001年10月1日に、当時不採算であったソニーおよびエリクソンそれぞれの携帯電話事業を統合し、事業活動を開始した。携帯電話事業の黒字化を達成した後、過去10年の事業活動を通じて、ソニー・エリクソンは約15億ユーロの利益を創出し、両親会社に合計約19億ユーロの配当を支払っている。
両社は、携帯電話の進化、市場における重要性を考慮し、合理的な結論として今回の取引に至ったという。エリクソンにとっては先駆的な技術および通信サービスのポートフォリオと、携帯端末事業双方を保有することによるシナジーは低下しており、今後は、エリクソンとソニーはワイヤレス接続の分野で協力し、様々なプラットフォームを接続するワイヤレス通信の普及を推進し、発展させていく方針だ。
本取引を通じて、ソニーがソニー・エリクソンの発行済議決権付株式の全てを取得することにより、ソニー・エリクソンは、本取引の完了日をもって、ソニーの連結子会社となる。なお、本取引が2011年度のソニーの連結業績に与える影響については現在精査中となっている。
「今回の取引はソニーにとってもエリクソンにとっても有意義なものであり、そして何よりも、いつ、どこででも好きなコンテンツを楽しみたいというお客様の期待に応えるものとなるはずです。 スマートフォンという成長事業を統合し、同時に、広範なクロスライセンスを含む戦略上大変重要な知的財産権へのアクセスを取得することで、我々が目指す“フォー・スクリーン戦略”の体制が整いました。ソニーは、スマートフォン、タブレット、ノートPC、テレビなどをシームレスに連携させ、より迅速にまた強いラインナップでお客様に提供しています。これらの製品とソニー自身が運営するネットワークサービスであるプレイステーションネットワークやソニーエンタテインメントネットワークを通じて、新しいオンラインエンタテインメントの世界を開拓していきます。また、今回の株式取得によって、商品設計、ネットワークサービスの開発、マーケティング活動など多くの事業領域で、商品群を横断した事業の効率性の向上も目指していきます。ソニーは、自らが保有する映画・音楽・ゲームなど全てのコンテンツを、幅広い商品を通してお楽しみいただける環境を、ソニーにしか成し得ない形で広げていきます。」
<エリクソン 代表取締役社長兼CEO ハンス・ヴェストベリ氏のコメント>
「両社が10年前に合弁会社を設立した時には、ソニーのコンスーマー商品に関する知見とエリクソンの通信分野における技術力は、多機能携帯電話(フィーチャーフォン)を開発していくために、最適な組み合わせでした。今日、当社の保有するソニー・エリクソンの株式をソニーが取得してスマートフォンを幅広いコンスーマー商品群と融合するということも、前回と同様に合理的なステップであると考えています。一方、私たちは、研究開発の強みと業界随一の特許ポートフォリオを活かし、全てのデバイスに通信機能を持たせることで真につながった世界を実現するという目的に向かって注力していきます。」
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