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  • 2011/06/30 掲載

東日本大震災で被災地外の大手企業26%が重要業務停止、今後の取り組み課題は?--野村総合研究所調査

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被災地以外の企業でも、震災の影響で26%が「重要な業務が停止」、29%が「一部(重要でない)業務が停止」するなど、半数以上の企業で何らかの業務停止が発生したことが明らかになった。
 野村総合研究所(以下、NRI)は2011年6月に、岩手、宮城、福島、茨城の各県に本社を置く企業を除いた全国の大手企業3,000社を対象に「震災後のBCP(事業継続計画)に関するアンケート」を実施。423社(14%)から有効回答を得た。

 回答した企業の被害状況は、「本社」への被害があったという回答が16%(大半が3日以内に復旧)と比較的少ないものの、「支社・支店・営業所」(55%)や「工場」(43%)に何らかの被害が生じた企業が約半数に上った。復旧に1カ月以上の時間を要した拠点を持つ企業が、「支社・支店・営業所」で12%、「工場」で12%発生した(図1)。

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図1:東日本大震災による拠点の被害状況(該当拠点を持つ企業で集計)

 また、26%の企業が「重要な業務が停止した」と答えており、「一部(重要でない)業務が停止した」(29%)を含めると、55%の企業で何らかの業務停止が発生していた(図2)。重要な業務が停止した企業のうち、21%に当たる企業では、停止期間が「1カ月以上」に及んだ(図3)。

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図2:重要業務の停止状況

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図3:重要業務の停止期間 (重要な業務が停止した企業で集計)

 重要な業務が停止した理由として、多くの企業は「停電のため」(62%)、「業務に必要な生産拠点が利用できなかったため」(45%)、「取引先の業務停止などにより、必要な調達・供給が行えなかったため」(44%)を挙げた(図4)。

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図4:重要業務が停止した理由(重要な業務が停止した企業で集計)(複数回答)

 2007年10月に実施したNRIのアンケート調査によると、その時点においてBCP策定済み企業は29%、策定中の企業は36%だった。今回の調査では、東日本大震災発生時点でBCPを「策定済みだった」企業が49%、「策定中だった」企業が17%となっており、企業の3分の2は概ね準備を終えつつあったという。一方でBCPの「策定を予定していたが、未着手」および「策定は予定していなかった」という企業は合計して32%だった(図5)。

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図5:東日本大震災発生時点でのBCPの策定状況

【次ページ】事業継続のための今後の取り組み課題は?
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