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- 2011/03/08 掲載
過熱するスマートフォン・タブレットを企業導入するポイントとタイミングは?矢野経済研究所 賀川 勝 氏に聞く
「調べたデータがすぐに古くなる」成長スピード
調査会社も悲鳴を上げるスマートフォン・タブレット市場の急成長
「2010年4月にソニー・エリクソンのXperiaが発売され、非常に好調でした。6月にはiPhone4が登場し、これまでのアーリーアダプターだけでなく、もっと広いユーザーにまで普及しました。あまり話題にはなっていませんが、東芝がドコモとau向けに出したWindows Mobileの製品もヒットしました。秋口に発売されたサムスンのGalaxyも非常に好調で、年末商戦は品薄状態で予約も受けられない状況でした。その後、スマートフォンで出遅れていたKDDIからリリースされたISシリーズも非常に好調です。今後も各社から新しい端末が次々と発売される予定です」(賀川氏)
タブレットも同様かそれ以上だ。2010年5月に発売されたiPadは、一種の社会現象を巻き起こした。そのiPadを追いかけるように、Android搭載のタブレットも日本国内で多数登場。さらに、3月2日にはiPad2もその姿を見せており、病気療養中のスティーブ・ジョブズ氏自らがプレゼンを行う力の入れようだ。
スマートフォン・タブレット市場が落ち着きを見せるのは、まだまだ先になりそうな気配だ。
ビジネスでの利活用はまだスタートしたばかり
これだけデバイスが普及すると、ビジネスで活用したいと考える企業が増えるのも自然の成り行きだ。賀川氏も、特にタブレットが登場してから、企業導入の動きが活発化してきたと指摘する。「スマートフォンに関しては、以前からWindows Mobileのような似たデバイスがありました。しかし、タブレットというこれまでになかったデバイスの登場により、『こういう使い方ができるかもしれない』という新しいアイデア・発想を模索する動きが、企業のあいだで広がってきたように思います」(賀川氏)
また賀川氏は、3Gの通信機能の有無によって、タブレットの用途が分かれるのではないかとも指摘する。
「たとえば、銀行や車のショールームで利用するなら無線LANが使えれば十分ですから、3Gの通信モジュールは不要です。一方、保険の外交や自動車ディーラーの営業マンが顧客のところに出かける場合は、3Gの通信モジュールは不可欠です。このように、タブレットに関しては、3Gの有無によって用途が変わるのではないかと思います。また、スマートフォンはユーザー1人に1台がひもづくのに対し、タブレットは不特定多数が利用できますから、図書館や病院といった公共の場所での利用も広がるのではないかと思います」(賀川氏)
実際に、ロビーにiPadを設置して情報提供用の端末として活用する金融機関も登場している。また、医薬情報担当者(MR)にiPadを持たせて、情報提供に活用する製薬会社の例もある。絶対数ではまだまだ少ないが、スマートフォンやタブレットをビジネスに活用しようする気運は、間違いなく高まっているのである。
【次ページ】企業がスマートフォン・タブレットを導入するとき注意すべきこと
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