- 2009/10/22 掲載
NEC、ボリビアの次期大統領選挙向けに490万人の有権者を読み取る指紋照合システムを構築
今回NECは、ボリビアの約490万人の有権者の指紋を、ボリビア全土に設置された約3,000台の指紋読み取り機器を通じて、サーバ上のデータベースに事前登録し、投票者の指紋と登録されている指紋を照合することで、より正確な選挙人データの作成・維持を可能とするシステムを開発。あらかじめ指紋登録をしなければ投票ができない仕組みになっており、選挙時の不正を防止する。
指紋照合の中核技術には、NECの自動指紋認証システムAutomated Fingerprint Identification System(AFIS)を採用。照合サーバや指紋読み取り機器などで構成される。指紋データを蓄積するサーバは2重化して2つのデータセンタに設置し、サーバ間で適宜同期をとりながら、データの安全性を保持する。
本システムの最大の特徴は、3,000台もの多数の指紋読み取り機器を設置して利用する大規模なシステムを4ケ月という短期間で構築している点。「短納期は大統領選に間に合わせるためだった」というが、「指紋の登録端末を扱う米企業スマートマティックと組んだことで短納期を実現できた(NEC担当者)」という。NECの指紋認証システムは、米国技術標準局の評価プロジェクトで照合精度99.9%以上の高い性能を持っており、高速・大量なデータ照合が必要とされる国家レベルの大規模データベースにも対応可能で、すでに世界30ヶ国以上の警察・司法機関・入国管理局・内務省などに導入されている。
ボリビア多民族国は今回の大統領選挙を契機に、初めて指紋システムを導入しており、将来的には、議会選挙や国民IDの分野に活用することも検討しているという。
訂正履歴:掲載当初、有権者数を400万人として公開しておりましたが、その後のNECの現地担当者からの報告で約490万人近いことが明らかになったとのことで、数字を変更いたしました。
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